梶ヶ森【四国百名山】
こんにちは四国グラフィです。
本日は高知県大豊町の梶ヶ森についてお届けします。
※この記事の元になった登山は2022年6月です。
基本情報
標高1400m
高知県長岡郡大豊町
四国百名山
梶ヶ森は高知県大豊町の四国百名山で、比較的アクセスが良いことから高知県内では一般に知名度の高い山です。
山容は秀麗な独立峰と評され、アンテナ塔の立つ頂上は周囲どの方角からでも容易に視認することができ、南北に走る国道や祖谷系の山などからもよく目にすることでしょう。
また日本の滝百選に選ばれる名瀑龍王の滝があることも来訪者が多い理由です。
それではご紹介していきましょう。
登山口
多くの方は龍王の滝駐車場まで自動車で向かい、そこから山頂を目指します。
高速道路大豊ICなどから国道32号線を東に走り、JR豊永駅手前で梶ヶ森天文台の標識に従い右折。
2つ目のトンネル(落合トンネル)をくぐってすぐ右折して林道に入れば、以後数カ所看板で案内されています。
林道梶ヶ森線を走っていけば龍王の滝駐車場です。
高知県大豊町からおよそ1時間程度です。
龍王の滝駐車場は舗装された広い駐車場で、こちらにもトイレがあります。
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国道32号線および林道にはコンビニ等はありませんので、買い出しは出発時に済ませましょう。
ギャラリーさぼう
登山口までの情報になりますが、道中では林道に入ってから砂防ダムの上のギャラリーさぼうは休憩に適しています。
快適な丸太小屋が開放されており綺麗なトイレがついているほか、ギャラリーではさまざまな種類の四国の石が展示されていたり、周囲の風景を収めた写真が飾られています。
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登山コース紹介
龍王の滝駐車場から梶ヶ森山頂を目指すコースをご紹介します。
序盤で分岐がありいくつかのルートが考えられますが、名勝めぐりコースが推奨されています。
序盤は渓谷沿いに涼しげな森の中を登ってゆき、真名井の滝を眺めたら後半は丸太の階段をひたすら登って天狗の鼻へ登ります。
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下Pが龍王の滝駐車場
登りはじめてすぐ龍王の滝を越えると定福寺奥の院に到達しここで分岐となります。
最初に登る際は進路を右に取る真名井の滝経由(名勝めぐり)がおすすめです。
直進すればゴロゴロ八丁で、大小の岩が転がる滑りやすい急登です。
転びやすく落石も起こるのでそれなりに危険があります。
通夜殿を横切って左手に取れば林道梶ヶ森線に1度出て山荘方面へ登ることもできます。帰路でこちらの道を通る方も多いようです。
名勝めぐりコースで登り1時間30分程度と、手軽に山頂が目指せますがそれなりに登りが急ですのでしっかりと準備して歩きましょう。
その他のコース
古典的にはJR豊永駅付近より、同じく龍王の滝経由で登るコースが代表的で、西土居地区・佐賀山地区を経由する登り3時間30分程度の道のりです。
西土居地区に登山道の案内があり、民家の間から登ってゆきます。
豊永駅周囲には駐車場はありませんのでJRを使用してアプローチする方にお勧めです。
またJR大田口駅付近からも登山道があります。
黒石地区を通り星神社へ、その後東庵谷集落から一度林道に出合い谷沿いを登ります。
こちらは登山者は比較的少なく道も分かりにくいそうです。
龍王の滝駐車場からの道はよく整備されていますが、それ以外はやや荒れ気味です。
登山開始
龍王の滝駐車場に車を停めてスタートです。
駐車場すぐにも多彩な植物や花が自生しており、このときもウツギの花が咲いていました。
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龍王の滝までは10分ほどで、ベンチのある道なりに滝の姿が目に入ります。
登りもまだ緩やかですので楽に到達できるでしょう。
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龍王の滝
龍王の滝は落差20m弱の天然の滝で、周囲も原生林の覆われたまさに大自然の滝です。
梶ヶ森の7合目に位置し、日本の滝100選に選定されています。
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滝の手前にある社に安全祈願のお参りをしたら登山道に戻りましょう。
再び渓流沿いにせせらぎを聴きながら歩きます。
周囲に水場が多いこともあり、この区間は野生動物にも遭遇しやすいので周囲には注意しましょう。
山頂に向けて徐々に勾配が急になるのが梶ヶ森の山道です。
鬱蒼とした天然林には所々苔生した岩が転がりますので足元に注意して歩きましょう。
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左手に植物の保護ネットを目にしながら歩を進めると、じきに定福寺奥の院へ到達します。
定福寺奥の院
龍王の滝からゆっくり10分程度登れば、分岐点である定福寺奥の院です。
梶ヶ森(加持が峰)は弘法大師ゆかりの地で、かつて修験場とされていたそうです。
ここから登りが本格化しますので、境内跡には丸太のベンチがありますので一息入れましょう。
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こちらには案内板が立っており今後のコースを確認しましょう。
奥の院を直進するとゴロゴロ八丁、通夜殿を横切り左は林道経由しての梶ヶ森山荘への道です。
今回は進路を右手に取り、真名井の滝を経由して天狗の鼻と梶ヶ森を目指します。
真名井の滝
小川にかけられた橋を渡りつつ歩いて登っていくと、間も無く真名井の滝に到着です。
真名井の滝は細く斜めに落ちる落差12mほどの滝で、滝つぼ脇の岩の上に不動明王が鎮座しています。
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ここを越えると大岩に架けられた階段を登ります。
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この大岩には鎖がかけられていますが、登る人はあまりいらっしゃらなそうですね……。
かつて修験場であった名残ということでしょう。
シャクナゲの森付近の東屋は、天狗の鼻前の最後の休憩所です。
あとは30分程度ササの中の階段を300段ほど登り天狗の鼻へ向かいましょう。
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天狗の鼻へ
ここからの登りは急な階段登りですが、長くは続きませんのでゆっくり歩を進めましょう。
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道中は時折覗き岩から梶ヶ森山荘方面を眺めることができます。
秋の季節はリンドウが咲いていることも。
天狗の鼻は山頂手前切り立った岩盤で、崖の上に大日如来像が。
ここから梶ヶ森山頂はもちろん周囲をパノラマで見渡すことができます。
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この日はガスが出ており山頂を見るのがやっとでしたが、晴れの日は東の剣山系がはっきりと見えることでしょう。
眼前に見えるのは梶ヶ森キャンプ場です。
キャンプ場まで1度降りてから山頂を目指していきましょう。
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梶ヶ森山頂は電波塔が並び車道が山頂まで繋がっていますのでキャンプを目的とする場合は車で登ることもできます。
梶ヶ森山頂へ
キャンプ場から頂上へは車道でも繋がっていますが山道も伸びています。
看板に従って車道をショートカットしていきましょう。
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15分ほどの急な登りを越えれば山頂に到着です。
一部崩落している場所がありますが迂回できるようになっています。
山頂には虚空蔵菩薩像が鎮座しておりベンチやテーブルが整備されています。
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山頂看板下に一頭三角点も。
眺望を楽しんだら下山を開始しましょう。
駐車場から山頂までおよそ80分、歩行距離2.2kmでした。
二人の丘
山荘梶ヶ森・天文台付近より、山頂東に位置する1290mピークへ登ることができます。
こちらには二人の丘と名付けられた展望所があり、梶ヶ森山頂をまた違う角度から眺めることができます。
晴れた日にはぜひ立ち寄ってから下山してみましょう。
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下山:ゴロゴロ八丁へ
下山路は山荘梶ヶ森裏よりゴロゴロ八丁を歩いて定福寺奥の院へと降ります。
まずキャンプ場付近の案内板付近から車道を歩いて下っていくと15分ほどで山荘梶ヶ森へ至ります。
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夏場はわかりにくいですが、山荘手前の看板に従い再び山道へ入ると山荘裏に奥の院・龍王の滝方面への標識が建てられています。
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樹林帯を道なりに進んでいくと数カ所の分岐が登場しますが、このうち最短距離で定福寺奥の院へ向かえるのがゴロゴロ八丁の道です。
シャクナゲの森方面へ向かうと真名井の滝の上流にあった東家へ出ます。
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ゴロゴロ八丁は岸壁の間の急な斜面になっており、その名の通り大小の岩が転がり大変滑りやすい道になっています。
活動記録を読んでもかなりの方が転倒されており、また落石による危険もありますので十分に警戒の上で通行するか、他のルートを選択しましょう。
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20分ほど慎重に降っていけば、往路でみた定福寺奥の院・護摩堂へ戻ってきます。
ここを越えればもう安心ですね。
境内跡の休憩所でひと休みしたら駐車場まで戻りましょう。
お疲れ様でした。
参考コースタイム
(登り)
龍王の滝駐車場~龍王の滝(10分)
~定福寺奥の院(15分)
~真名井の滝(15分)
~天狗の鼻(20分)
~梶ヶ森山頂(20分) total 80分 2.2km
(降り)
梶ヶ森山頂~山荘梶ヶ森(15分)
~ゴロゴロ八丁経由で定福寺奥の院(30分)
~龍王の滝駐車場(20分)
あとがたり
夏の梶ヶ森登山についてお届けしました。
この山は四季を通じて美しい景観を期待することができ、春はシャクナゲやツツジ、秋は紅葉やススキ原、冬は氷瀑に雪景色と見どころ満載。
山頂付近まで車でも登れる山ですので、ぜひ四国の山の景色を気軽に楽しんでもらえればと思います。
龍王の滝についてはまた別の記事で写真と共にお届けする予定です。
https://shikogura.blog/ryuohnotaki/
梶ヶ森周辺には他にも八畝の棚田や国宝豊楽寺薬師堂などの名所がたくさんありますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
それでは今回もお読みいただきありがとうございました。
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