矢筈山【四国百名山】

こんにちは四国グラフィです。
今回は徳島県祖谷山系の盟主、矢筈山の登山情報についてお届けします。

※この記事の元になった登山は2022年7月です。矢筈山と同名の山は四国内に複数あり、特に四国百名山に数えられる土佐矢筈山と混同されぬようご注意ください。

概要

矢筈山(やはずやま/やはずさん)
徳島県美馬郡つるぎ町
標高1849m
四国百名山・四国百山

矢筈山とは

矢筈山は剣山地祖谷系の盟主である徳島県の名山です。
県西部美馬郡に位置して四国百名山・百山に数えられています。
標高は1849mで一ノ森に次いで徳島県5位の標高となっています。

名前の由来

諸説あるそうですが、西にある烏帽子山方面から山頂はM字に矢筈(矢の端の弓弦をかけるところ)の形に見えているのが特徴的です。

登頂にかかる時間は?

登山道は整備されており、最も一般的なコースでは落合峠より2時間程度で登頂可能です。

この記事ではこの落合峠ルートで登った記録をお届けします。

登山口情報

矢筈山登山口のうち、最もポピュラーなのは落合峠です。

落合峠登山口

落合峠県道44号線上にあり、北は吉野川スマートICより1時間程度で、南は国道439号線より30分弱で到着することができます。

勾配は急でカーブの連続ですが全面舗装されており、凍結のない冬場以外ならば自動車で問題なくアプローチできるでしょう。

周辺の県道・国道も含め、時間通行止めを実施している場合がありますので下調べしていきましょう。

落合峠付近には舗装された駐車場およびトイレもあります。

落合峠は四国内で最高標高の峠だと言われており、そこ自体が眺めの良い美しい場所です。
特にバイクを乗る方に人気がある印象で、峠とバイクを一緒に写した写真が多く撮られています。

また落合峠は西の烏帽子山の起点にもなっており、四国の山を登る方でしたら複数回訪れることになるでしょう。

その他の登山口

矢筈山は北に石堂山、東に阿波のマッターホルン黒笠山などが連なり、縦走でも歩かれることが多い山です。

石堂山の登山口である石堂神社(石の小屋)登山口や、風呂塔(ふろんとう) キャンプ場跡などより石堂山に登り縦走して登頂することもできます。

いずれも駐車スペースはあるようです。

落合峠〜矢筈山コース

落合峠から矢筈山まではほぼ1本道ですが、後半に急な登りがありやや荒れている区間があります。

一部短い急登にガイドロープが張られている部分もありますが、特別な装備はなくとも登頂可能です。

コースマップ
YAMAP地図(筆者注釈)

序盤は緩やかに標高を上げてゆき、標高1653m地点からはしばし平坦な道を歩きます。

少しの急登を越える途中に1758m地点にサガリハゲ分岐。

終盤は急に標高を上げるためやや追い込みの登りとなりますが、もうすぐ矢筈山山頂です。

登り約2時間程度のコースになります。

登山記録

それでは実際に落合峠から矢筈山へ登った際の記録を写真と共にご案内します。

落合峠より

峠より南方面に少し進んだ場所に舗装された駐車場がありここへ駐車していきましょう。

落合峠の看板までは徒歩数分。
峠看板すぐそばの登山道入口よりスタートです。

落合峠
登山道入口

序盤は美しいササ原から歩き始め、最初の急な登りを越えたら緩やかに登っていきます。

登りが落ち着いた頃には、眼前には矢筈型の山頂付近が見えることでしょう。

左が矢筈山山頂
気持ちのいいササ原渡り

序盤の登りを越え、登山口より1kmほどおよそ30分でモミなどの林の中へ入ります。

続けて歩いてゆくと、特に目印はありませんが1653m地点へ到達です。

樹林帯へ突入
1653m付近 (目印なし)

ここから500m程度はしばし緩やかな道が伸びていますが、このコースは中盤から終盤にかけてが登りの本番です。

登山口よりおよそ2.2km、60分程度
山火事注意の木標を目印に急登が始まります。

サガリハゲ分岐

ダケカンバ(カバノキ科) の林の中を歩き、山火事注意の木標を越えるとまもなく急登がやってきます。

山火事注意
間欠的に急登が続きます

脇にガイドロープが張られた急登を登っていきましょう。
足元が見えづらく滑りやすいので注意して。

この登りを越えた先に傾いた看板があり、こちらがサガリハゲ分岐です。
落合峠よりおよそ2.3km地点、山頂までは0.8kmと記されています。

ここからは南方面へも薄い踏み跡があり、サガリハゲ山(1722m) へ向かうこともできますが、登山者は少なく荒場も多い道です。

サガリハゲ分岐の傾いた看板

続く急登を登りきり鞍部へ乗ると、しばし東への眺望がある尾根を伝います。

山頂手前尾根より

山頂手前の尾根からは剣山周辺の山を眺めることができます。
ここまで来ると山頂までもう一息です。

中央奥に剣山

山頂手前には尾根上に大岩が数カ所あり、その脇を通りながら頂上へと向かってゆきましょう。

一部登山道を見失いやすい点がありますが、テープや小さな看板で示してくれています。

サガリハゲ分岐より
およそ800m、50分程度で山頂へ到着です。

岩の間を抜けます
もうじき山頂です

矢筈山山頂

登山口より1時間55分で矢筈山山頂へ登頂です。

矢筈山山頂は平らで、多少余裕のあるスペースがあります。
ベンチ・テーブルの類はありません。

看板と2等三角点
縦走路を示す看板

この日は残念ながらガスに覆われており晴れず眺望は乏しかったですが、剣山系の主要な山を眺めることのできる素晴らしい場所です。

良い写真は撮れなかったので山頂の動画をどうぞ。

矢筈山山頂 動画

参考コースタイム

落合峠
 ~1653m地点 (45分)
 ~山火事注意 (15分)
 ~サガリハゲ分岐 (15分)
 ~矢筈山山頂 (40分)

(登り) 歩行距離3.2km 活動時間1時間55分

矢筈山からの縦走路

山頂からの主な縦走路は
北の石堂山東の黒笠山があります。

石堂山

矢筈山より北方面に位置するのが石堂山です。
石堂山への縦走はおよそ1時間程度、2kmの道のりです。

矢筈山北のササ原の斜面はかなり急で、一気に標高を下げたのちに林の尾根を渡ってゆきます。

石堂山も四国百名山に数えられており、気持ちのいい山頂です。
余裕を持って矢筈山に登頂できた場合はこちらへの縦走も良いでしょう。

石堂山山頂
黒笠山

矢筈山より東に位置するのが黒笠山です。
同じく四国百名山に選出されています。

黒笠山は阿波のマッターホルンとして有名な急激な登りのある山です。
矢筈山からの縦走は2時間~2時間半程度でまずまずの難路とされています。

十分な経験のある方と一緒に楽しみましょう。

今回の登山では石堂山へ縦走してから往路を戻りましたが、また石堂山については別の記事で報告しようと思います。

あとがたり

祖谷山系の盟主矢筈山はいかがでしたでしょうか?

真夏なのに歩きやすい環境ではあったのですが、山頂ではガスが晴れることはなく残念でした。

落合峠からはまずまず歩きやすく程よい長さのため、ぜひ眺望の楽しめる晴れた日に登っていただきたいなと思います。

徳島県は祖谷から剣山系にかけて名のある山が密集しており、四国で登山を続けているとこの辺りに足を運ぶことは多いかと思います。
いずれも林道を長く走ることになりますので安全運転で、道路状況を下調べしてから臨んでくださいね。

それではまた次の山でお会いしましょう。

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