土佐矢筈山【四国百名山】
こんにちは四国グラフィです。
今回は高知・徳島の県境に位置する土佐矢筈山(とさやはずやま)の登山記録をお届けします。
※この記事の元になった登山は2022年3月です。
土佐矢筈山について
標高1607m
高知県香美市物部/徳島県三好市東祖谷
四国百名山
土佐矢筈山は高知県と徳島県の県境に位置する剣山系西端エリアの山で、四国百名山のひとつに数えられています。
矢筈山という名前の山は四国内に多数あり、特に徳島県の祖谷山系の矢筈山と区別するために土佐矢筈山と呼ばれています。
矢筈峠からの登山道ならば1時間程度で軽く登ることができ、山頂からは東の剣山系をはじめ360度のパノラマ眺望を得ることができます。
今回は3月雪の土佐矢筈山へ登った記録をお伝えします。
ルートとアクセス
土佐矢筈山への登山口はいずれも高知県と徳島県の県境に位置しており、南側の矢筈峠からの直登、もしくは北側の京柱峠より小桧曽山付近を経由して登るコースなどがあります。
今回は高知県物部町大栃から矢筈峠へ車でアプローチしました。
矢筈峠
やなせたかしアンパンマンミュージアムなどがある国道195号線を東に走り、ライダースイン奥物部を目印に大栃橋を渡って左折して上韮生川沿いに北上。
じきに道が二手に分かれますが、左手の林道大豊物部線に入って道なりに進みます。
明賀地区で大豊物部線は終点となりますが、続く道を30分ほど走っていきます。
ここから矢筈峠まではアスファルト道ではありますが、冬季は積雪・凍結がみられますので危険を感じたら手前で駐車して峠まで歩きましょう。
ヘアピンカーブも多く、スタッドレスタイヤでも状況によってはスタックしそうな場所があります。
矢筈峠登山口はしっかり看板で示されており、そこを通り過ぎればすぐに広い駐車場とトイレがありますのでそちらに駐車しましょう。
買い物は国道195号線沿い美良布にはスーパーマーケットやコンビニがあります。
なお、京柱峠から矢筈峠までも林道が繋がっていますが、未舗装の悪路で有名です。
2018年ごろに大きな崩落事故で通行止めになっていましたが、最近は無雪期のツーリングやサイクリングでの走行記録などを目にするようになりました。
冬場は高知県側に増して危険度の高い道であると思われますので、なるべく通行は避けましょう。
時期は3月上旬で気温もだいぶ暖かくなっており、もう大丈夫だろうと予想して臨みましたが、写真左側の通り矢筈峠手前は広範囲で凍結していました。
登山開始
駐車場でゆっくり準備を整えたらスタートです。
矢筈峠より山頂まではほとんど一本道で迷いやすい場所はありません。
開始直後から1293mのピークを巻いて平坦な道を進んでいくと、10分ほどでまずまずの登りが始まります。
3月でしたが登り始めから一面に雪が積もっていました。
序盤は段差が多く、まずはチェーンスパイクを使用して進みます。
40分程度道なりに登れば森林限界を越えて視界が開け、さらにジグザグに登っていくと頂上付近が見えてきます。
同時に東から南側の視界が得られますが、山頂付近はパノラマの絶景なので先を急ぎましょう。
中腹以降は積雪も増しており、道が広くなったのをみてワカンを使用していきます。
おおよそ標高1500mからトラバースを歩き標識のある小鞍部を目指すのですが、軽く抉れた道にドーム状の積雪をしており、踏み抜くと腰から胸まで埋もれることが続いて危険でした。
より安全だと判断し、本来の登山道を離れて直登気味にショートカットすることにして山頂付近の尾根へ出ます。
無雪期ならば1時間かからぬ道ですが80分ほどをかけて土佐矢筈山山頂へ到達です。
歩行距離は1.3kmほど、標高差は350m程度でした。
この日はやや曇りでしたが矢筈山周囲の雲は少なく、周囲を見渡すことができました。
土佐矢筈山 山頂
それでは山頂からの眺望をどうぞ。
土佐矢筈山の山頂からは360度のパノラマ眺望が得られますが、特筆すべきは東側の剣山系の眺めです。
天狗塚から牛ノ背までの稜線を綺麗に見渡せるほか、奥には剣山と次郎笈が並び、その右手近くには綱附森などがみられます。
山頂付近はツツジに囲まれており、春季は花を楽しむこともできるでしょう。
ピストンの場合は往路を戻りますが、今回は西に縦走し小桧曽山までスノーハイクを続けます。
小桧曽山縦走
小桧曽山へは土佐矢筈山より稜線を歩いて無雪期なら1時間弱で登頂可能です。
途中で1541mピークを越える以外はアップダウンの少ない爽快なササ原歩きですが、今回は雪原歩き。白い世界でポツンと自分だけが足跡を刻んでいくのはなんともいえない寂寥感と充足感です。
あとがたり
四国百名山巡り、土佐矢筈山への登山をお伝えしました。
矢筈峠からならば1時間程度で軽く登頂できて眺望にはとても恵まれており、レベルを問わずお勧めできる名山です。
積雪期も雪山歩きが楽しめますが、林道の凍結にはくれぐれもご注意ください。
また矢筈山から小桧曽山への縦走は、高知県の山の中でもとても美しい名コースです。
次の記事でもお届けしていますが登られた際はぜひ一緒に歩いてみてくださいね。
.
それではまた次の記事でお会いしましょう。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
感想・ご指摘などはこちら↓
mail→ shikogura459@yahoo.co.jp
Twitter→ https://twitter.com/shikogura459
“土佐矢筈山【四国百名山】” に対して1件のコメントがあります。
コメントは受け付けていません。