こんにちは四国グラフィです。
この記事では四国カルストの天狗ノ森について、登山に必要な情報を写真とともにお届けします。

※この記事の元になった登山は2023年7月末です。

天狗ノ森・黒滝山 概要

天狗ノ森 (てんぐのもり)
標高1485m
高知県津野町/仁淀川町/愛媛県久万高原町
四国百名山/百山/花の百名山

写真は大野が原方面からの四国カルスト
左手に天狗ノ森

天狗ノ森について

四国カルストは四国を代表する観光地であり、日本3大カルストのひとつに数えられる名所。
その最高地点に当たるのが東端に位置する天狗ノ森です。

登山道の最奥には国の天然記念物である大引割・小引割があります。

天狗ノ森から東の黒滝山へと登って大引割まで足を伸ばし、帰りはなだらかな遊歩道である森林セラピーロードを歩いて戻るコースは老若男女問わず歩ける人気のコースです。

大引割・小引割

天狗ノ森の東、標高約1110mに位置する巨大な岩の裂け目。
それが約30mの間隔で2本並走しているのが大引割・小引割(おおひきわり・こひきわり) です。

林野庁によれば大引割は長さ約80m、深さ30m。小引割は長さ100m、深さ25mとされています。

成因は太古の大地震によって生じたという説や地殻変動によるもの説があります。

このように大きな埋没せずに残る亀裂は貴重であり、国の天然記念物に指定されています。

※記事最後に動画があります。

登山口情報

ほとんどの登山者が星ふるヴィレッジTENGUの駐車場奥より登山道へ入ります。

天狗ノ森登山口

星ふるヴィレッジには大きな舗装駐車場があり、登山者も利用することができます。

駐車場奥の森林セラピーロード入口に向かい、その左に位置するキャビン・テンガロー群の間より登山道があります。

なお星ふるヴィレッジTENGUも2021年にリニューアルオープンした人気の宿泊施設です。
周辺へのアクセス情報・道路情報も掲載されていますので、四国旅行・四国カルスト旅行の際はぜひ詳細をご覧ください。

星ふるヴィレッジTENGU公式

アクセス

高知県・愛媛県両県より自動車でのアプローチになります。

四国カルストの高知県側に位置するため、高知県側の幹線林道 東津野・城川線がもっとも走行しやすく楽に到着できます。

愛媛県側からは複数の道が選べますが、かなり細い道もありますので注意が必要です。

星ふるヴィレッジの公式HPのアクセスページで道路状況をまとめてくださっているので、参考にさせていただきましょう。

登山コース紹介

星ふるヴィレッジ駐車場より、登山道とセラピーロードが東の大引割・小引割へ向けて伸びており、その間を複数の横道が繋いでいます。

大引割・小引割を目的地として体力に合わせてコース設定しましょう。

今回歩いた天狗ノ森～黒滝山～大引割・小引割、帰路にセラピーロードを歩くコースでは、およそ4時間程度のコースタイムになります。

登山記録

それでは実際に天狗ノ森経由で大引割・小引割へ歩いた際の記録をご紹介します。

星ふるヴィレッジTENGU駐車場より

セラピーロードの看板と、大引割・小引割の説明の看板に向かって左にキャビン・テンガロー群。

入口付近に綺麗なトイレも整備されています。この中を通って登山道へ入ります。

瀬戸見の森

自生植物が豊富な登山道を気分よく登っていくとすぐに瀬戸見の森の展望台です。

周囲の木々の背が高く眺めは南方に限られていますが、四国南西部の三百名山、篠山などを眺めることができます。

少し展望台を越えたところで瀬戸見の森の看板が建てられています。

こちらから登山道を逸れて左手に歩くと天狗高原を一望できる尾根端に出られるようですが、かなり踏み跡は曖昧です。

天狗ノ森へ

瀬戸見の森よりしばらく進めば高台に乗り、しばしの眺望が得られます。

進行方向には目指す天狗ノ森、少し視線を右に振ると、不入山などの高知県方面の山。

さらに右には風の里公園に立ち並ぶ風車の姿も見えます。

さらに美しい自然の道を歩くと最初の横道(カーレンコース) がありますが直進。

まもなく天狗ノ森山頂部へ到着します。

足元には石灰岩が露出しており、看板と3等三角点があります。

周辺にはホタルブクロやオニユリなどが咲いていました。

なお花の百名山では天狗高原のユキモチソウが紹介されています。

天狗ノ森まで起点から約1km、30分程度です。

一息を入れて黒滝山へ向かいます。

姫鶴平へ

天狗ノ森より東へ下り、姫鶴平の休憩所へ向かいます。

この区間は急な下りがあり、滑りやすいのでゆっくり歩きましょう。

姫鶴平は天狗ノ森と黒滝山の中間の谷合にあたり、ベンチのある休憩所です。

セラピーロードと繋がる姫百合コースなどの道がつながっています。
黒滝山を目指さぬならばこちらで南側へ進むのも良いでしょう。

天狗の森から姫鶴平まで約25分。

ここから緩やかに登って黒滝山の山頂へ至ります。

黒滝山山頂

姫鶴平からは登り返しになりますが、さほど標高差はありません。

25分ほど歩けばこじんまりとした山頂へ到着です。

黒滝山は木々に囲まれ眺望はありません。

しかし深く苔生した岩が並び、美しい緑に染まる風情ある山頂です。

天狗ノ森よりもスペースがあり、休憩には適しているように思います。

ここから降っていきセラピーロードに合流し、大引割・小引割へと向かいます。

大引割・小引割へ

黒滝山を直進し、つづら折りの道を降りてゆくと看板のあるセラピーロード合流部へ出ます。
今回は進路を左手西方向へ取り大引割・小引割へ向かいましょう。

ここまで降ると道は終始落ち着き、なだらかな下り気味の道が続きます。

途中で大小100本ほどのヒメシャラが立つヒメシャラ並木が見ものです。

黒滝山より降りはじめて約35分、大引割そばの休憩スペースへ到着です。

看板・ベンチとテーブルがありますが、その隣にはすぐに断崖が。

小引割はここより少し北へ薮の道を歩くと見つけることができます。

ともに落下する危険のある場所ですので十分気をつけて。

動画：大引割・小引割

帰路：森林セラピーロード

帰りは遊歩道であるセラピーロードを歩いて起点まで帰ります。

終始老若男女が歩きやすいように緩やかで歩きやすく整備されています。

大引割・小引割より約80分、4kmほどで起点へ戻ります。

活動時間3時間46分、歩行距離9.2km。

お疲れ様でした。

参考コースタイム

星ふるヴィレッジ駐車場
 ～天狗ノ森山頂 (30分)
 ～姫鶴平 (25分)
 ～黒滝山 (25分)
 ～森林セラピーロード合流 (15分)
 ～大引割・小引割 (20分)
 ～星ふるヴィレッジ駐車場 (80分)

活動時間 3時間46分
歩行距離 9.2km
獲得標高 630m

あとがたり

四国屈指の名所、四国カルストに位置する四国百名山のひとつ天狗ノ森でした。

高原の美しい景色に風車、夏場の放牧された牛たちなど時間がいくらあっても足りない四国カルストですが、天狗ノ森も豊かな植生と静かで美しい登山道が魅力の山です。

朝から登れば午後は四国カルストを観光できますので、ぜひ観光のプランに検討されてはいかがでしょうか。

それでは今回もお読みいただきありがとうございました。

また次の山でお会いしましょう。

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