大座礼山【四国百名山】
こんにちは四国グラフィです。
今回は高知県大川村の大座礼山(おおざれやま)についてお届けします。
※この記事の元になった登山は2022年3月です。
大座礼山について
標高1588m
高知県大川村
四国百名山
大座礼山は高知県大川村にあり、愛媛県との県境付近に位置します。
東に東光森山、西に三ツ森が連なり、さらに西には平家平に繋がっています。
北には法皇山脈が位置し二ツ岳などを見通すこともできます。
山頂付近はブナの大木やツツジが立ち並ぶことで有名な自然を満喫できる山です。
それではご紹介していきましょう。
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/63C86019-85F5-4A09-9812-ECF07A30D41B-300x200.jpeg)
登山口までのアクセス
大座礼山登山口は高知県道6号線・高知伊予三島線の途中にあります。
愛媛県側からは新居浜市から県道47号経由または四国中央市から県道6号線を走り、東赤石山の筏津登山口付近から林道に入ります。
高知県側からは大川村より大北川沿いに県道6号線を走ります。
ヘアピンカーブが連続する道幅狭い道ですので走行には十分が必要なほか、林道整備などの工事をしている場合もあり通行止めの事例も多く聞かれますので事前に調べておきましょう。
大座礼山登山口への林道分岐には駐車スペースがあり、わかりやすく標識で示されています。
トイレは登山口にはありませんが途中の道の駅などで利用できます。
コンビニなどは近くにはありませんので出発時に必要なら済ませておきましょう。
大座礼山登山口付近(林道分岐駐車スペース)
登山ルート
大座礼山の登山ルートは、この大座礼山登山口より大北川源流付近を渡渉したり丸太橋を渡りつつ井野川峠へ登り、ブナの巨木の立ち並ぶ稜線を渡っていくコースが最もメジャーです。
その他のルートとしては、東三森山登山口付近にある大田尾越から山頂西の稜線へ合流するコースもあり、下山でこちらを用いて周回する方も多いようです。
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/81BEE6A0-B143-4687-8F3E-20500FE62A49-250x300.jpeg)
大座礼山から西へ伸びる稜線はその先に鉄塔広場、その先に三ツ森がありますが、縦走にはさらに2時間半程度を要する健脚コースとなっています。
体力に自信があれば、太田尾越に降って東光森山まで足を伸ばすのも良いでしょう。
今回は大座礼山登山口より山頂を経て西へ進み、県境分岐より太田尾越に降りて周回するコースで歩きます。
登山開始
だいぶ気温も上がった3月上旬でしたが、まだ登山口付近の林道には積雪があり走行には注意を要しました。林道はかなり狭く高度もあるのでスタッドレスタイヤやチェーンは必須でしょう。
大座礼山・東光森山の標識を目印に林道分岐に到達したら、路肩のスペースに駐車して5分ほどザレ道を歩いて登山口へ到着です。
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/4D56D8A9-7C90-4870-88EA-745517C36865-300x225.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/1A998184-399A-4142-9E72-A7F16F21613F-300x225.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/E038CC32-FAF7-48ED-BE37-4B2B8C8B1DDE-300x225.jpeg)
登り始めより積雪があり、終始チェーンスパイクを使用して登っていきました。
序盤は段差のある急な登りで滑りやすいので注意して進みましょう。
大座礼山中には大北川渓谷の源流があり、序盤は渓流の水の音を聴きながら進めます。
数カ所の渡渉と2箇所の丸太橋を渡りますが登山道は看板でこまめに案内されておりまず迷うことはありません。
開始早々登山口より200m程度で渡渉ポイント、600m地点までで丸太橋を越えます。
丸太橋はかつては朽ちていたようですが現在は新調され頼れる足場になっています。
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/173429C7-BEEB-457F-B4C1-B961CA57EC4C-1024x768.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/95EE415B-E219-42F6-8A74-2CE709A63DD3-1024x768.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/AE102A00-52B6-4089-A728-7416BFC41EEE-300x225.jpeg)
登山口より40分程度、距離にして700mほどの場所に大北川源流がありますが、この時は雪に覆われていました。
新緑の季節は特に優れた渓谷美を目にすることができるポイントです。
思うように歩みが進まない急登が繰り返していましたが、この源流部を渡ると登りは落ち着き、なだらかなトラバースを歩いて鞍部の井野川峠へ向かいます。
この日は積雪量も減ってきておりさほど危険はありませんでしたが、冬場は滑落には注意しましょう。
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/2F680A6B-4F96-4536-A73A-0E363807D9A9-300x225.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/2680EC5A-AA37-4C18-905F-828E97F41D52-300x225.jpeg)
標高1300m手前からは自然林の中を歩き、登山口より1時間20分で井野川峠へ到着します。
ここから右手、西方向へ切り返して大座礼山山頂までは残り750mで約30分程度、あとは大座礼山名物のブナが立ち並ぶ尾根を歩いて行きます。
かつては三叉路で正面方向へも道があったそうですが、現在はほぼ使用されていないようです。
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/06C7309F-D518-45A0-9058-5D2C13AA24E4-1024x768.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/F98E08C1-02E4-4EF1-A858-EE647E5522A8-1024x768.jpeg)
一息入れたら山頂を目指して見事な稜線を歩いてゆきます。
大座礼山山頂へ
ここからの尾根は自然保護や頭上注意のために柵やロープが張られていますので、立ち入らないように歩いてゆきましょう。
枯れてしまっているものも多く見られますが、形もさまざまなブナの巨木が出迎えてくれます。
四方に太い幹を伸ばす姿は自然の迫力を感じさせますね。
ブナ以外ではツツジも伸びており春の季節は花を楽しみながら歩くことができるでしょう。
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/51A74C99-1DDF-4FCD-A351-D820F3134AB2-1024x768.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/5A05027A-361D-4CA0-995A-407CEACD8D62-1024x768.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/33729465-AF94-4B96-AE5E-89B7C3352F2B-1024x768.jpeg)
ブナの大木が並ぶエリア途中には『上池跡地』の看板があり、すぐ南に逸れると窪んだ広場がありますが、特にこれといった見どころはありません。調べてみましたが詳細もあまりわかりませんでした。
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/3C510470-0BE3-481C-B69D-7D74D34E6B1B-300x225.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/F2CD56C0-A436-436F-A52B-1FCA33463B46-300x225.jpeg)
※何か歴史をご存知の方がおられましたら教えてください。
上池跡地を越えて山頂手前には短い急登がありますが、これを登り切れば大座礼山の山頂に到着です。
歩行距離2.8km、行動時間2時間程度での登頂でした。
距離と時間の割には序盤の渓流に終盤のブナ尾根と見どころは沢山で、まずまずの登りが続くためそれなりに歩きごたえがあります。
山頂は狭いですが数人の休憩には十分な広さがあり、看板の足元に三角点が設置されています。
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/EF8075B3-E621-4848-9736-0FE43946F0DA-768x1024.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/275D4F70-68D1-475E-8D87-5A9AE9B62E5A-300x225.jpeg)
現在は背の低い木に囲まれていますが、北には木々の合間から法皇山脈などを見ることができます。近くにはおとなり東光森山の姿も。
かつては西に平家平や冠山も望めたようですが、確認できませんでした。
一息ついたら下山を開始します。
県境分岐より下山
下山は往路を戻ることも可能ですが、今回は三ツ森方面への稜線途中から県境分岐より太田尾越へ降りるルートを使います。
山頂を西側へ道なりに進み、林の中の尾根を歩いていくと15分程度で県境分岐の看板へ到着します。
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/9D0AB218-2F0F-4AF1-AD9D-D0DC092437CB-300x225.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/5525387D-F1DD-4910-81B5-0BBE459B8B3A-300x225.jpeg)
ここはその名の通り愛媛県新居浜市との境になっており、ここから右に折れて県境に沿って稜線を降っていきます。
真っ直ぐに県道6号方面へ降っていく道ですが、勾配は急で道は細く看板にも悪路の文字が。
やや険しい下りが続きますので注意して降りましょう。
赤テープを追いながら降りると、終盤に軽いアップダウンが出現しますが残りはわずかです。
ほとんど展望はありませんが、時折正面に法皇山脈系を見ることができます。
山頂から1.8km程度、1時間10分程度で太田尾越へ到着です。
雪があったために少し早く降りることができましたが、おそらく1時間30分程度を見ておけば良いと思います。
残りは林道を歩いて駐車した林道分岐付近へと戻ります。
登山開始から下山まで4時間、歩行距離は5.5km程度でした。
お疲れ様でした。
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/11E80E53-E55F-4437-8D41-1DC0FCE04617-300x225.jpeg)
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/03/275B3466-54D3-4109-9219-DEAD5E77FF4F-1024x768.jpeg)
あとがたり
残雪期の大座礼山登山をお届けしました。
歩行距離・時間ともに軽めのコースながら大北川源流の渓谷やブナの群生地をはじめとした自然の豊かさを感じられる山歩きが楽しめるお勧めの山のひとつです。
新緑の季節に多く登られる山で、春のツツジや秋の紅葉もまた違う美しさがあります。
今回は残雪期の登山でしたが冬季は林道の通行に不安がありますので、準備と下調べのうえで臨むようにお願いします。
.
それでは今回もお読みいただきありがとうございました。
感想・ご指摘などはこちら↓
Mail→ shikogura459@yahoo.co.jp
Twitter→ https://twitter.com/shikogura459/
![](https://shikogura.blog/wp-content/uploads/2022/01/D8E1C541-D72D-49E5-A305-75EB756BA063-1024x53.jpeg)