二ノ森【四国百名山】
こんにちは、四国グラフィです。
今回は四国百名山『二ノ森』についてご紹介します。
※前回の石鎚山登山記録と合わせてご覧いただくとよりわかりやすいかと思います。
Contents
二ノ森について
標高1929m
愛媛県西条市/久万高原町
四国百名山
二ノ森は石鎚山の西に位置する四国百名山で、『一等三角点百名山』として名前が挙げられています。
石鎚山に次いで愛媛県では2番目の標高を誇ります。
石鎚山から西へかけては、この二ノ森と堂が森を結ぶ縦走路が存在しています。
他にも西ノ冠岳などピークは稜線上に複数存在していますが、古く石鎚への西参道として用いられていたルートがこの縦走路となって残っているようです。
石鎚山の東側には瓶ヶ森をはじめとする屈指の人気山が並んでいますが、それに比較すると二ノ森や堂が森の知名度は低いかもしれません。
それは堂が森・二ノ森を縦走しての石鎚参拝の道のりが長く、次第に衰退していったことが原因とも言われているようです。
他の石鎚へ登れる道が発達していなければ、今も多くの人が登山道として利用していたかもしれませんね。
二ノ森を登頂するには、前述の石鎚山か堂が森のどちらかから縦走するのが現実的になります。
この記事では、秋の石鎚山に土小屋ルートで登ってから二ノ森へ足を伸ばした際の記録をお届けします。
※この記事の元になった登山は2021年10月中旬です。
縦走開始
石鎚山の登山道から二ノ森へ向かうのは、三の鎖の迂回路途中の分岐からになります。
看板はありますが見落としやすいので注意しましょう。
看板には二ノ森まで3kmの文字が刻まれています。
15分ほど進むと看板と共に分岐点、ここは久万高原町の面河から登るルートが合流しています。
分岐を右に取りしばらく進むと、再び石鎚山を見上げられるようになります。
ここで見るタンカーの船首のような弥山の姿は、北壁側から見るよりも雄々しいものに映るでしょう。
ここから縦走の前半部分は、背の高い笹原を横切るように渡っていきます。
比較的なだらかですが、足元が隠れている場所では窪みに足を突っ込まないように気をつけましょう。
日差しが照る中でアップダウンしながら大きく高度を下げ、西ノ冠山の下を通って40分ほどで西冠のコルに到着。
朽ちた道標がその目印となっています。
かつては西ノ冠岳などへの分岐を示していたのでしょうか?
また、この西冠のコルから西方向には知る人ぞ知る秘境、高瀑(たかたる)渓谷の上流部が位置するらしいです。
ここから再び尾根を歩いて高度を上げ、面河尾根ノ頭を迂回する形で尾根を外れて歩くのですが、また尾根に戻って二ノ森へ接近する途中で分岐があり、その北方向へ伸びる道が高瀑へ繋がっているそうです。
ただしどこの記載を見ても熟練者向けで、道は不明瞭で険しいとのこと。
高瀑は近年冬の氷瀑が有名になっており行っている方も多い印象ですが、渓谷下流から登って瀑布を見にいくだけでも長い難路が続く秘境だそうです。
もしここから高瀑方面への登山道を歩いた経験をお持ちの方がいらっしゃればぜひ教えてください。
さて、縦走は終盤、何度か尾根を外れて巻道を歩き、最後に頂上手前の急な上り坂を越えれば、二ノ森山頂へ到達です。
こちらは石鎚とは対照的な狭く静かな頂上の中央に、一等三角点が設置されています。
二ノ森山頂の証と共に、石鎚山の姿を楽しみましょう。
この場所から見ると天狗岳が最高地点であることがよくわかると思います。
ここまで来ると、石鎚山頂の喧騒が早くも懐かしく感じます。
帰りのアップダウンに備えしばし休憩をとりましょう。
土小屋〜石鎚山〜二ノ森
石鎚山頂から二ノ森はおおよそ90-100分の縦走になりますが、この日の僕は暑さと疲労で2時間ほどかかっていました。
帰りは往路を戻り石鎚山から土小屋ルートへ合流しますが、その後もかなりペースダウンしてしまい下山が遅くなってしまいました。
土小屋ルートで二ノ森へ縦走すると、合計歩行距離はおおよそ14-15kmほどで、僕は休憩時間も合わせて9時間弱かかっていたようです。
これでも二ノ鎖元小屋までは結構いいペースだったのですが。
仮に天狗岳や南尖峰へ行くのをやめておけばもっと早く下山することはできたと思います。
仮に全体的に標準ペースでも7ー8時間程度は見込むべきなので、二ノ森までを目標にするならばしっかり計画に入れた方が良いでしょう。
石鎚山の記事で触れましたが、石鎚スカイラインは閉門時刻が決まっておりますので注意してください。
石鎚山 土小屋ルート(前半) ⇦ 参考
あとがたり
いかがでしたでしょうか、二ノ森への縦走記録でした。
さらにロングコースにはなってしまいますが、堂が森から二ノ森の縦走もまたしてみたいですね。
そうすれば堂が森登山口から土小屋までを歩行軌跡で繋ぐことができます。
堂が森~石鎚山を日帰り縦走ピストンで行かれる強者もしばしばおられるようですが、一般的には山荘などでの宿泊が推奨されるコースのようです。
どちらから渡っても距離のある山行になる二ノ森ですが、その魅力はなんといっても石鎚山を南壁側から眺めることができるところです。
特に今回渡った西冠のコル手前の笹原から見上げる弥山の姿は、多くの人にとって新鮮なものではないでしょうか。
では最後に、この日の縦走で撮影した写真でお終いにしたいと思います。
それではここまでありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
.
感想・ご指摘などはこちら↓