明神ヶ森【四国百名山】

こんにちは四国グラフィです。

今回は愛媛県の四国百名山、明神ヶ森についてお伝えいたします。

※この記事の元になった登山は2021年9月です。

明神ヶ森について

明神ヶ森

標高1217m
愛媛県松山市/東温市
四国百名山

福見山

標高1053m
愛媛県松山市/東温市

明神ヶ森(みょうじんがもり)は愛媛県高縄山系に属する山で、松山市と東温市の境界付近にそびえています。
山頂は松山市に存在し、同市の最高地点となっています。

周囲域の重要な水源である石手川の源流に位置し、古く山岳信仰の全盛期は修験の道として人々が歩き信仰を集めた山だったそうです。

明神ヶ森の西方向にあるのが同じく修行の行場であった福見山(ふくみさん)で、こちらには麓に福見寺が無人で残っています。

この福見山より明神ヶ森へ渡るのがおそらく最も歩きやすい登山ルートとなっています。

登山者は少ないですが、信仰と歴史ある深い山道が四国の山らしいといえます。

それでは見ていきましょう。

登山ルート

今回ご紹介するのは

福見川町から福見山へ登り明神ヶ森へ縦走する ルートです。

序盤こそ急勾配の林道を歩きますが、山道に入ってからの急登が続く山行はなかなかのもので、その途中で静寂の中出迎えてくれる福見寺は荘厳の一言です。

また寺尾重信線沿い重信町神子野(みこの)にも採石場奥から福見寺への林道がありこちらを歩かれる方もおられます。

この道では福見寺まで未舗装の林道を通行することもできるため福見寺付近まで進めば最短距離で福見山を目指せますが、オフロード車でないと走行は難しいとのことです。

その他のルートとしては、明神ヶ森の東には四国百名山の東三方ヶ森があり、その間の中三方ヶ森・南三方ヶ森を経由しての縦走路も存在します。

しばしばこの縦走の登山記録も目にしますが、この道はかなり長距離になるのと、使用率の低さから荒れておりかなり注意が必要かと思います。
2010年頃に遭難事例もあるようで、携帯電話からの救助要請で事なきを得たそうです。

アクセス:福見川町

福見川町の福見山登山口へは、松山市福見川集会所を目指すとよいです。

松山・今治間を繋ぐ国道317号線を走行して日浦小学校付近より県道196号へ入ります。
高速道路で四国中央方面から向かう場合は今治側から走行した方が若干早いようです。
今治湯ノ浦ICまで通行して向かいましょう。

道なりに走行すると集会所付近へ到着しますが、駐車場はありませんので周囲の路肩に迷惑のかからないように駐車しましょう。
この辺りは駐車禁止の標識はありません。

登山口周囲にはトイレなどはありませんので注意。

コンビニエンスストアは、国道317号沿いだと今治側がファミリーマート玉川町店、松山側は奥道後手前のローソン松山末町店が最終になります。

松山市福見川集会所
https://goo.gl/maps/VgtpmUBPDpZvHU75A

周囲には新宮神社松山市天然記念物の三本杉の案内がありますので、そちらを指標にするとよいと思います。

登山口に入る前にそのすぐ側を通過しますので、スタート前に立ち寄ることをお勧めします。
三本杉はそれ自体を目的にしてもよいくらいの迫力です。

アクセス:神子野

また、前述の神子野の登山口入口付近も示しておきます。

愛媛県東温市山の内
https://goo.gl/maps/9d1MsXUnurTQ6bSbA

こちらの採石場の奥の方から林道へ入るようです。
近くには神子野バス停があり、便数が少ないものの利用できます。

車でのアクセスの場合は川内ICより北上すると良いでしょう。

※林道をオフロード車で通行する場合、2021年末の時点で終盤に崩落箇所の報告を目にしましたのでご注意ください。

登山開始

YAMAP地図

それでは福見川町より明神ヶ森を目指します。

集会所付近よりまずは新宮神社へ向けて民家の方へ。
左に曲がり新宮神社前を通過したら、道なりにぐるりと回り込んで舗装道路を竹林と福見川に沿って歩きます。

15分ほどで登山道入口の石碑のある分岐に到着しますので、ここから右手へ入り登っていきます。

右手に入れば登山道です

ここから福見山へは全体に急な登りが続いていき、距離の割に体力と時間を要します。

まずは舗装された道を登っていきます。
前半1/3くらいで舗装が切れますが、単調な登りなので精神的にきつい部分です。

序盤からきつい登りを越え、30分ほどで林道に出合います。

福見寺への看板が示されているので、やや左に切り返す形で取りつきましょう。
少し傾斜が緩くなったかと安心も束の間、さらに登りが続き足元も少しザレ場になっていきます。

林道出合

この区間はいくつかお地蔵様が見られるほか、石碑が崩れて登山道に落ちていたりするので足元と頭上に注意が必要です。

かつての修験の道であった名残が伺えますが、詳細は不明ですね……。

本来ならば福見寺の石標や丁石が立ち並んでいたそうです。

さらに登ること30分弱ほど、段々と林が深くなり短い石段が出てきます。これを登った先が福見寺です。

無人となっているのに驚きの美しさです。

不思議とそこまで荒廃はしていません。
手水舎や鐘楼があり、本堂の彫刻も綺麗に残っています。
ここだけは陽も差しており素晴らしい威厳があります。

本尊は移されているとの話を聞きましたので、ひょっとしたら手入れされているのかもしれません。

福見山では休憩スペースはありませんので、一息つくならば福見寺で休憩しておきましょう。

福見山山頂へ

少し休んだら頂上を目指して再び登りましょう。

本堂に向かってまっすぐ奥のやや右、お寺の裏から引き続き山頂を目指していきます。

境内から右方向に道が伸びているように見えますが、そちらには神子野からの林道が繋がっているので気をつけましょう。

明神ヶ森山頂(福見山とは書いていません)への看板がありますのでこれを目印にしてまた登っていきます。

なお、ここを少し登るとこの奥にも福見寺のお堂があります。

最後まで急登が続きますのでひと頑張りしたら、ラスト20分ほどで福見山頂へ到着です。

山頂には小さな観音様が立っており、小さなプレートで頂上が示されています。
展望はなく、尾根の途中のような所にある細やかな山頂です。

明神ヶ森へ

福見山の急登に比べれば明神ヶ森へは少しは楽になりますが、相変わらずタフな道が続きます。

YAMAP地図

前半1/4ほどで一旦高度を下げて再び登っていくことになりますが、この部分は結構急なので慎重に降りましょう。

降りを終えて鞍部に乗ると、木々の切れ目から目指す明神ヶ森山頂がちらりと見えます。
この鞍部からは神子野からの林道へ交わる道も出ていますが、結構わかりにくいです。
明神ヶ森に向けては直進で進みます。

終盤はブナやミズナラの少し開けた林に入りますが、これは天然ではなく二次林だそう。

ここまで来ると比較的穏やかな道になり、赤テープもありますので迷わず進むことができます。

福見山から明神ヶ森まで、約2kmほど時間にして70分程度の道のりでした。
目標の明神ヶ森山頂へ到着です。

少しだけ木々の間から青空が見られますが、展望はほぼありません。

頂上は少し開けており敷き積もった落ち葉に丸太が転がっていますので休憩したら往路を戻りましょう。

お疲れ様でした。

あとがたり

福見山から明神ヶ森への縦走、いかがでしたでしょうか。

所要時間は5時間40分、歩行距離は11.3kmでした。
序盤の疲れで疲労感強くちょっと休憩多めのタイムになっています。

残念ながら山頂からの眺望はない山ですが、福見寺の美しさは格別です。

コースは明瞭で落ち着いた道ですが、ひとつだけ挙げるとするなら、序盤から結構ハードな登りが続きますので真夏は避けた方が良いかもしれません。

登山客は少ないため、歴史ある修験の道歩きを静かに楽しめるかと思います。

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それでは今回もありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう。

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