高越山【徳島/四国百名山】

こんにちは四国グラフィです。

この記事では徳島県吉野川市の高越山(こうつざん) について登山に必要な情報を写真と共にお届けします。

※この記事の元になった登山は2022年9月下旬です。

高越山 概要

上板PAから高越山
剣山ヒュッテから高越山

高越山(こうつざん)
徳島県吉野川市山川町
標高1133m
四国百名山・四国百山

高越山とは

高越山はその山容から阿波富士とも呼ばれる徳島県の山です。

山頂付近には高越寺(こうつじ) があり、阿波国の修験道発祥地とされています。

高越寺は諸説ありますが8世紀頃に創建されたと伝えられており、少なくとも鎌倉時代には信仰圏が確立されていたと云われています。

地域では信仰の山として親しまれており、
おこうっつぁんと呼ばれています。

主な見所

登山口情報

高越山への主要な登山道としては、

東方向からの表参道、または
およびふいご温泉付近から のコースがあります。

この両コースは中腹の中ノ郷地区(標高573m付近) にて合流しており、どちらを歩いても距離的に大きな差はありません。

また最短で山頂を目指す場合は船窪ツツジ公園からのコースも歩かれています。

ふいご温泉付近登山口

県道248号線を走りふいご温泉入口を通過すると数分で登山口付近です。

高越山登山口(徒歩専用) の掲示があり、前後の路側帯に駐車スペースがあります。
合計7-8台程度は余裕を持って駐車できるでしょう。

登山口付近にトイレはありませんので吉野川沿いの市街地でコンビニなどを利用しましょう。

表参道コース登山口

高越山表参道コースの入口は明王院脇にある一の鳥居の奥に看板があります。

周辺の川田八幡神社もしくは明王院に駐車スペースがあり、登山者も利用可能とのことです。
こちらも登山者むけのトイレはありません。

登山口へのアクセス

登山口へは例によって自動車が最も便利です。
いずれの登山口へもアクセスに特別な苦労はありません。

高速道路脇町ICなどから吉野川を南へ渡り、県道248号などを用いれば到着できます。

船窪つつじ公園

上記のふいご温泉付近へ向かう際に通る248号線の終点船窪つつじ公園駐車場などから同群生地を経由して山頂に向かうこともできます。

ここは船窪のオンツツジ群落として国の天然記念物に指定されており、5月中下旬の開花ピーク時には数多くの観光客が訪れます。

おおよそ山頂まで徒歩1時間20分程度です。

道中には眺望に優れる立石峠がありこちらも魅力に富んだコースといえるでしょう。
県道の終点からも走行は可能で、古い記録だと高越寺まで約20分ほどの場所まで車で登っているのも目にします。

コース紹介
ふいご温泉コース

今回の記事ではふいご温泉付近登山口より登り、
下山で中前寺の合流地点より表参道コースを下りました。

全体によく歩かれているため登山道は歩きやすく案内板赤テープが多数あります。

緩やかではありますが全体に登りが連続し、山頂まで3時間程度のコースです。

コースマップ

前半は四国電力の鉄塔を伝いながら登っていき、1時間10分程度で中ノ郷へ。
ここまで248合線から分岐する林道が通じており、表参道コースからの合流部に簡易トイレがあります。

中前寺の鳥居をくぐって再度登山道に入って後半戦です。
終盤はやや登りが急になります。

山頂手前には女人結界門、続いて高越寺が見られます。
さらに奥の院まで進むと山頂はもうすぐです。

登山記録

それでは実際に高越山に登った際の記録を、
写真とともにお届けします。

ふいご温泉付近登山口より

登山口付近のスペースに駐車し、ガードレールのある道から登山道へ入ります。
お地蔵様を目にしたらすぐに山道のスタートです。

高越山の道は全体に落ち着いており歩きやすいですが、緩やかに登りが連続します。
たびたび分岐に出会うのですがほとんどがすぐに合流しているので気分で選んで良いでしょう。

中ノ郷までの前半は四国電力の鉄塔を追いながら歩き進みます。

登り始めて5分程度で最初の43番鉄塔に出会い、47番まで5つの鉄塔を越えてゆきます。

2本目の44番鉄塔を越えてすぐ足元に三角点が。
看板も設置され、高越寺まで4.3kmと記載されています。

単調な登りではありますが、道が綺麗ですいすいと歩いていけます。

平日の午前中でしたがもう降りてくるグループも何組かおられ、登山者はそれなりに多いことが伺えました。

46番鉄塔を越えると3合目の木標が建てられています。
往路でみる最後の鉄塔である47番鉄塔は標高450m付近。
ここからは吉野川と讃岐山脈の景色を鉄塔と木々の間から眺めることができます。

登山口より歩行距離1.6km50分程度で到着です。

中ノ郷・中前寺へ

47号鉄塔を越えるとまもなく看板のある分岐へ出合います。

高越山ではほとんどの分岐でどちらを通過しても良いですが、ここでは左手の登っている道へ進みましょう。
右手へ進むとさらに鉄塔を追って表参道ルートへと合流するようです。

ここから15分ほど歩けば林道に出合い、すぐに中ノ郷地区中前寺へと到着です。
簡易トイレとベンチが設置されていますので休憩しておきましょう。

中ノ郷は高越山登山における中間地点にあたります。

中前寺の鳥居の奥には綺麗な高越山山頂が見えているほか、
お堂と萬代池、樹齢1000年ともいわれるアカガシの巨木などを見ることができます。

覗き岩へ

中ノ郷の林道へ出合い右へ進むと先ほどの中前寺ですが、反対側左手へ進むと数分で覗き岩へ行くことができます。

ここはかつて高越山が修験道として用いられた時代の修行場の名残で、南方面の山や高越山山頂の見通しが良いです。

しかし本当の断崖絶壁で、梯子がかかっているものの古く、下を覗きこむのも非常に危ないですのでくれぐれも注意してください。

後半① 八丁坂まで

中前寺を越えて登山道後半へ入っていきましょう。

アカガシの巨木を越えて15分ほどで山頂まで2kmの木標を目にします。
以後500mごとに設置されているので目安にすると良いでしょう。

高越山は終盤にかけて勾配が徐々に急になる山です。
ここからは少しずつ急登が出現します。

6合目の目印と高く積まれたケルンを越え、標高768m付近が山頂まで1500mです。

この先で順路の看板に従い、左に折れて再び尾根に乗ると先づ合掌の看板が。
霊域の入口ということなのでしょうか。手を合わせてから進みましょう。

合掌ポイントからはしばし痩せ尾根を渡って進みます。
残り1000mの目印と共に八丁坂の文字があり、ここからが最も急な登り区間になります。

これを越えればもうすぐ高越寺です。

中ノ郷より八丁坂開始まで約1時間程度です。

後半② 女人結界門へ

八丁坂はラストスパートの急登、じっくり登っていきます。

途中で8合目の目印および休憩所がありますので足を休めるならここが良いでしょう。

急登を越えるとすぐに女人結界門および旧女人堂跡(廃墟) 。
かつて女人禁制だった時代の名残です。

あとは残り500mの目印と鳥居を越えれば高越寺の石段へ到着。

八丁坂の看板より約35分で高越寺です。

高越寺と奥ノ院

高越寺は荘厳で広い境内を持つ立派な寺です。
宗派は真言宗大覚寺派、本尊は蔵王権現千手観音です。

そのほかに見られるのは彫刻の美しい山門や鐘楼、護摩堂、錫杖塔、高越天狗に、高越寺の開創者といわれる役行者小角像など。

休憩所も設置されているのですが、現在は施錠されています。

山頂方面へは鐘楼の近くの鳥居をくぐって高越神社経由で向かいます。
もしくは本堂の奥右手から回り込むことも可能です。

石段を登って5分ほどで奥の院へ到着すればまもなく山頂です。

高越山山頂

高越神社を通過し山頂手前には山頂および三角点への分岐が示されています。

三角点は山頂より100mほど北に位置していますので先に確認しておきましょう。

いい夫婦三角点

高越山の1等三角点は標高1122mでいい夫婦の三角点

手前の看板にも夫婦で人生の頂を目指せとのメッセージが架けられています。

少し戻って逆に進むと高越山山頂(高越神社奥の院) へ到着です。
標高1133m、広場には弘法大師像が建てられています。

像をぐるりと囲む形でスペースがありベンチが設置されています。
木々に囲まれており眺望はほぼありませんが、一部周囲からは吉野川走る平野と讃岐山脈を眺めることができます。

登山口より歩行距離約5.5km行動時間2時間40分(休憩込み3時間) で登頂です。

山頂より奥へと進むと三叉路につきあたり、ここは船窪方面からの参道および高越寺本堂奥からの道が合流しています。
帰りはここを歩いて高越寺の裏手に出て往路を戻りましょう。
この道からは一部で山頂よりも吉野川方面の眺望をよく得られます。

下山:表参道コース

下山を開始して60分ほど中ノ郷まで降りてきました。

ここからは来た道を戻らず、今回は表参道コースを歩いて降ります。
ほとんど1本道ですが道中の景色を少し紹介します。

まず10分ほどの場所で鉄橋がかかっている分岐に出くわしますが、ここは橋ではない方が下山コースです。
この橋を渡っていくと四国電力の鉄塔が姿を現します。
特に眺望もないため、下山を急ぐならば左手へ進みましょう。

続けて下っていくと3つの休場跡を目にします。
かつて参道の途中にあった休憩場の跡でしょうか。

最初に目にする三の休場跡には帽子を被ったお地蔵さんが鎮座しています。

この時は台風が通過した直後で、この区間が倒木などで荒れていましたが通行には問題なし。

二の休場跡を過ぎると二合目の目印があり、続いて一の休場跡です。

中ノ郷より60分程度高越山参道入口まで下山することができました。

明王院脇にある一の鳥居を過ぎると田んぼのある住宅地です。

あとは30分ほど車道を歩いて起点まで戻りましょう。

参考コースタイム

(往路)
ふいご温泉付近登山口
 ~47番鉄塔(50分)
 ~中ノ郷・中前寺(15分)
 ~覗き岩(10分)
 ~八丁坂(60分)
 ~高越寺(35分)
 ~高越神社(5分)
 ~高越山山頂(5分)

(帰路)
高越山山頂 (休憩20分)
 ~中ノ郷・中前寺(60分)
 ~表参道 一の鳥居(60分)
 ~起点まで車道歩き(30分)

登り 3時間 歩行距離5.5km
合計 5時間50分 歩行距離12.5km

あとがたり

徳島県の信仰の山おこうっつぁんの登山記録でした。

アクセスが良いこともありますが、多くの方が季節問わず歩かれていることも納得できる静かで綺麗な参道と、山頂の高越寺は圧巻の一言です。

今回使用した登山口付近のふいご温泉は日帰り入浴も可能です。
また別コースの起点でもある船窪つつじ公園は5月注下旬より花の盛りを迎えますので、春の季節の登山でも素晴らしい1日になるでしょう。

それでは今回もお読みいただきありがとうございました。

ご意見・ご感想などはこちら↓

Contact
mail→ shikogura459@yahoo.co.jp
Instagram→ @poem_ra_mount
Twitter→ @shikogura459
LINE@→ 更新通知&お得情報&直通メッセージ!
登頂報告は #しこぐら #shikogura で!

ver1.0 2022.10.4.
ver1.1 2024.3.23.

おこーっつぁん って呼んでみて

SHIKOGURABLOG

ここまで読んでくれてありがとう♪
SNSやLINE@のフォローも宜しくお願いします(^^)