瓶ヶ森【四国百名山】

瓶ヶ森について

高知県いの町/愛媛県西条市
標高1897m
四国百名山・日本三百名山

※この記事の元となる登山は2021年10月末です。

瓶ヶ森は高知県と愛媛県の県境に属する四国を代表する山です。

なだらかな笹原ととても歩きやすいコース、何より霊峰石鎚山を正面に構える展望から広く愛されています。
かつては奥深き山だったそうですが、瓶ヶ森林道・通称UFOラインの整備に伴い誰でもアクセスが可能になりました。

瓶ヶ森駐車場からの登山は1時間程度で登頂でき、小さなお子さん連れやペット連れで登られている方も多数見受けられます。
登山はしていないけど、子供の頃に登ったことあるよという方も多いのではないでしょうか。

UFOライン沿いは西は瓶ヶ森、東は寒風山に至る一連の石鎚山脈の山々が1800m級の壮大な尾根を成し、直下を走る林道と合わせて優れた景観を誇ります。

それでは見ていきましょう!

アクセス

それでは瓶ヶ森へのアクセスについてです。

主に194号線からの瓶ヶ森林道(通称UFOライン)を利用する形になります。

混雑状況にもよりますが、林道を走行して40分ほどで登山口そばの瓶ヶ森駐車場に到着します。とても広く30台くらいは駐車可能です。
東から走行してくると鋭角に曲がり坂を降りることになりますので注意して。

高知市・松山市からは共に休憩込み2時間から2時間半を見ておきましょう。
徳島・香川からも高速道路をいよ西条ICで降りて194号線に入ります。

愛媛側は石鎚スカイライン経由でも到達可能ですが、松山市からだと一旦高速道路を用いて東に迂回し、同じく瓶ヶ森林道で向かったほうが早く着けるようです。

登山口付近には周辺キャンプ場にトイレもあり、ゆっくり準備可能です。

買い出しは194号線に入る前が最終コンビニですのであらかじめ準備しておきましょう。

UFOライン

この一帯の山を知る上では瓶ヶ森林道についても語る必要があるでしょう。

今では全面舗装された全長27kmの林道で、東は寒風山登山口付近から西は石鎚スカイライン(12号線)に続いています。

正式名称はいの町道瓶ヶ森線、愛称がUFOラインです。
未確認飛行物体の目撃例が多いからだそうですよ。
あと瓶ヶ森『雄峰』とかけているんだとか。
林道自体の標高も高く天空の道と呼ばれたりもします。

四国登山では未舗装路を辿って登山口まで行くことも多いですが、この一帯の山へのアクセスは194号線の存在も相まって非常に便利になっています。
それなりに時間はかかりますが、道の走りやすさはかなりドライブ後のコンディションに影響するので嬉しいところです。

この道のおかげで四国の屋根と呼ばれる1700~1800m級の山々にそれぞれ短時間で登れる環境ができているのは、全国的にも希少なことといえます。

また、登山のみならずドライブコース、サイクリングコースとしても人気が高いほか、秋はこの周辺一帯が見事な紅葉を呈し、登山客以外でも人が賑わいます。

2018年に菅田将暉が出演したTOYOTAのCMでロケ地となったことをきっかけに、2020年まで人気が爆発して秋は大混雑しておりました。流石にコロナ禍真っ只中の2021年はすこし落ち着いていたようですが……。

舗装道とはいってもすれ違いは譲り合いが必要な程度の道幅で、大型バンなどは対向するのに苦労すると思われます。
事故や脱輪脱落がしばしば起きていますので、十分に注意してください。

そんなUFOラインですが、毎年12月~3月までは冬季閉鎖となります。

石鎚スカイラインも同様で、年ごとに若干通行止め期間に変動があり、また道路状況を見て通行止めになることもありますので、それぞれ市町村ホームページを確認してくださいね。

だいたいTwitterが教えてくれますが。

公式ホームページ

https://www.inofan.jp/category/traffic/

https://www.pref.ehime.jp/shakaikiban/kotsu/joho/index.html

ルートと準備

瓶ヶ森は女山(めやま)、男山(おやま)と2つのピークがあり一般には女山を瓶ヶ森頂上とみなします。

どちらから先に登っても大きく差はありませんが、男山への登りは軽いロープ場がありますので慎重に。
瓶ヶ森はかなり易しい山ですが、ここは案外滑ります。
足腰の悪い方やお子さんは女山を登るのが良いでしょう。

登山慣れしている方は、女山頂上から東に縦走し西黒森や自念子ノ頭まで足を伸ばすか、もしくは同じ瓶ヶ森駐車場を起点に登れる子持権現山もあります。

瓶ヶ森単体では愛媛県側北西東之川からの登山ルートもあり、こちらは登り4時間以上のロングコース。中級者以上向けのコースといえます。

YAMAP地図 手前Pが瓶ヶ森駐車場

準備としては、瓶ヶ森に限っては特殊な装備はあまり必要ありません。
スニーカーにTシャツで登っておられる方や、犬の散歩をされている方、小学校低学年のお子さんも歩いておられます。
もちろん雨天や万が一の場合の備えはしておきましょう。

今回は紅葉も後半に差し掛かった時期、慣れ親しんだ瓶ヶ森駐車場より女山山頂を目指し、西黒森まで縦走して戻ってくるプランでスタート。

前年の大混雑から反省し、早朝5時半くらいに出発しました。

登山開始

それでは登っていきましょう。

2021年は混雑もそれほどではなく、瓶ヶ森駐車場から9時に登り始めました。

今回は普段と逆で男山を先に登り、下山時に女山から石鎚山を向いて降りる計画としました。
というのも、この日は午前中は曇りでガスが多く、石鎚までの景色が見えないだろうと踏んだためです。

登山道へ入るとすぐに男山への分岐を取り右手に曲がり、段の登りを歩いてゆきます。少し急ですが長くは続きません。

直進した女山直登の道は氷見二千石原(ひみにせんごくばら)を通る平坦なトラバース道であり、こちらは帰路で歩きます。

太陽が当たらずにガスに囲まれていると動いていてもかなり冷え込みました。
ライトシェルだと寒かったです。短時間だからと油断せずにしっかり準備していきましょう。

ものの30分ほどで男山山頂へ到着、小さな祠が2つ祀られています。
ガスが切れると紅葉したUFOラインが眼下におさめられます。

紅葉のUFOラインを見下ろして

ここから15分ほど北へ進路をとると女山山頂です。
石土蔵王権現の祠と共に三角点と山頂を示すプレートが置かれています。
なお山頂自体は愛媛県にあります。

山頂からは西黒森方面の景色が、晴れていれば北の瀬戸内海まで見通すことができます。

女山に登る道からは、迫り出した岩から石鎚方面を望むことができます。
ここの風景を夕陽と共に見るために、午後過ぎから登る方も多いようです。

昼間の写真ですが、別日に撮影した写真を1枚。

一面の笹原と右手奥の石鎚山

そして西黒森へ

ひとまず瓶ヶ森男山~女山の景色、いかがでしたでしょうか。

誰しも登れる易しい山ながら四国5位の標高で、遮るもののない景色が楽しめます。

冬場はアクセスしづらいですが春の植物、夏の新緑、秋は紅葉とそれぞれ絶景。

氷見二千石原の一面の笹原と、石鎚を望む絶景は四国に住むならば必見です。

晴天の女山頂上より西黒森方面を

次回は西黒森への縦走を写真と共にお伝えします。

.

それではまた次の記事でお会いしましょう。

感想・ご指摘などは↓

shikogura459@yahoo.co.jp

Thank you

Thank you for reading "Shikogura" blog.