烏帽子山【徳島/四国百名山】

こんにちは四国グラフィのしこぐらBLOGです。

この記事では徳島県祖谷の烏帽子山について、登山に必要な情報を写真とともに纏めています。

今回は、落合峠から落禿・前烏帽子山を経て烏帽子山に登り、営林署小屋跡方面へ北東尾根を降りてから落合峠まで登り返す周回コースを歩きました。

※この記事の元になった登山は2024年4月です。

烏帽子山
概要と見所

落合峠より烏帽子山へ登る場合は、
落禿・前烏帽子山・烏帽子山の3つのピークを踏みます。

落禿(おちはげ)
標高1683m
徳島県三好市東祖谷
本コース中の最高地点
最も眺望が良い

写真は落合峠駐車場からの落禿

前烏帽子山(まええぼしやま)
標高1660m
寒峰への道が分岐する

写真は落禿から向かう途中に撮影

烏帽子山(えぼしやま)
標高1669.9m
四国百名山・百山

烏帽子山は徳島県西部の山で、祖谷山系の盟主矢筈山の西隣に位置します。

南から眺めると北壁が切り立った独特の形状をしており、その名はこの見た目に由来します。

道中の多くは天然林で豊かな自然に恵まれており、各山頂は眺望にも優れています。
アップダウンで変化の豊富なコースが人気の秘訣でしょう。

コース紹介
"烏帽子山周回コース"

烏帽子山には主に2つ登山口があります。

  • 落合峠登山口
  • 営林署小屋跡登山口

さらに、2つの登山口間は大きく迂回した舗装道で繋がれていますが、この間を沢沿いにトラバースし渡渉しつつ歩く道があります。

こちらを活用してぐるりと歩くコースはそれなりに人気があり、ここでは烏帽子山周回コースと呼ぶことにします。

落合峠登山口

今回登山口とする落合峠はササやススキに囲まれることで有名な美しい峠です。標高は1520m。

矢筈山烏帽子山登山では主要な登山口として用いられることが多いです。

落合峠からの風景

登山口付近からすでに天狗塚から三嶺剣山などの錚々たる徳島の山を眺められます。

登山口 設備

舗装された駐車場とトイレが整備されています。
四国の登山には珍しいので嬉しいですね。

南へ少し降ったところに落合峠避難小屋
その脇に、"落合峠と峠大師の由来"の石碑があります。

なお、4等三角点「落合峠」は矢筈山へ登る尾根途中で見ることができます。

Google Map

参考コースタイム

※今回の登山記録を元にした参考タイムです

(登山口)
落合峠 烏帽子山登山口
〜落禿 (35分)
〜前烏帽子山 (40分)
烏帽子山 (45分)
〜営林署小屋跡登山口付近 (60分)
〜林道へ (85分)
〜落合峠へ (10分)

行動時間 4時間35分 (+休憩30分)
歩行距離 7.8km
獲得標高 840m

登山記録

それでは実際に烏帽子山周回コースを歩いた時の記録をお届けします。

落合峠登山口より

足元をクマザサが覆う気持ちの良い道です。
正面の落禿を目指して緩やかに登りが始まります。

右手には前烏帽子山烏帽子山への稜線が見えるでしょう。
ここからぐるっと周回する先が見えるるのは楽しいです。

登りも緩やかで、30-40分ほど歩けば落禿に到着します。

このコースではこの落禿は最高地点にあたり、眺望もパノラマの絶景です。

落禿山頂へ

落禿標高1683.2m
山頂には小さな看板と3等三角点が設置されています。

山頂はササに囲まれますが、周辺には木々はなく視界は開けています。
三嶺から天狗塚など剣山系の稜線をはじめ高知・香川の山々に、近くには寒峰、中津山、烏帽子山、石堂山、矢筈山など眺望に優れています。

ここで満足してしまいそうなくらい達成感のある山頂です。

Movie : 落禿
- Mt. Ochihage -

前烏帽子山へ

落禿を通過して次は前烏帽子山へ。

このコースの最高点は落禿山頂なので、ここからは降り気味の山行となります。

降りはじめてまもなく今回のコース中唯一の鎖場があります。

結構急に降っていきます。
コース全体を通じてですが、ピンクのテープが道標としてふんだんに登場しますので道迷いはしないですみそうです。

鞍部手前からは前烏帽子山を正面に眺められます。

鞍部についたら登り返します。

ササ原とモミの木が迎えてくれる前烏帽子山です。

落禿からは40分ほどで登頂できるでしょう。

前烏帽子山 山頂

前烏帽子山山頂には看板や三角点はありません。

烏帽子山および寒峰への分岐の看板が建てられています。

が、三角点風の石標はありました、これはなんと呼ぶのでしょう……。

道標によれば寒峰までは3km、烏帽子山までは1km。

落禿に負けず眺望は良いですが、特に最もいい場所で眺められる寒峰、中津山などが見事です。
見通しが良い日であれば、それぞれ背後遠くに高知・愛媛県の山を眺められます。

烏帽子山へ

烏帽子山へ向けて北へ進路をとります。

尾根を歩くと中津山のベストビュースポットがあります。

天然林の尾根を降り気味に歩き、視界が開けると烏帽子山が正面に現れます。

この展開と風景は圧巻でした。

最後は急登を越えて山頂を目指しましょう。

かつては鎖場があったとのことですが目にしませんでした。

ちょうどシーズンではありませんでしたが、季節の花が咲く区間だとのことです。

30−40分ほどで烏帽子山へ登頂します。

烏帽子山 山頂

烏帽子山山頂も落禿・前烏帽子山と同様に眺望は良いです。

北方面は木々に囲まれていますが、矢筈山から落合峠落禿から前烏帽子山とこれまで歩いた山並を一望できます。
その背景に見える三嶺を中心とした稜線も美しいです。

山頂は広々としており、三等三角点(江星) と烏帽子山の看板が建てられています。

Movie : 烏帽子山
- Mt. Eboshiyama -

下山:東尾根から営林署小屋跡へ

往路を戻るのが一般的ですが、一部周回コースで歩かれてる方の記録を目にしますので今回歩いてみることにしました。

まず東北の支尾根を歩いて営林署小屋跡の登山口を目指し、その後落合峠に向けて登り返します。後半部分でやや道が荒れている情報がありました。

序盤は心地よく降りてゆきます。
地図上で標高1499m地点を過ぎたところで尾根を突き当たり、そこから右手へ急な降りを越えていきます。

支尾根を突き当たると、石標とともに文字の消えた看板が落ちています。
おそらく「営林署小屋跡→」のような内容が書かれていたものと思います。

直進してしまうと迷い込むので降りだと注意が必要な場所です。

右手へ折れてロープ場を降っていきます。

渓流の水の音が聞こえてくるとまもなく登山口です。

落葉は深いものの、この区間はさほど荒れてはいませんでした。

順調に降りれば烏帽子山山頂から登山口前の分岐まで1時間程度でしょう。
登りでこのコースを使うと延々と続く登りで倍くらい時間がかかりそうです。

登山口からロードに出ても良いですが、今回は落合峠まで沢沿いのトラバースを登り返していきます。

下山:営林署小屋跡から落合峠へ

こちらの登山口から落合峠までの沢沿いの道は、一部区間で落橋が見られているなど道が荒れています。

また渡渉があったりルートが分かりづらかったりしますので、慣れている方との通行を推奨します。
また足元が湿っているなど条件が悪い場合は無理せず、営林署小屋跡に降りて林道を歩きましょう。

こちらは序盤のトラバース道ですが、元々かかっている橋が落ちています。

続けてこちらでも落橋があります。

こちらは大変滑りやすく、山側に迂回してどうにか抜けることができました。

渡渉ポイントも小さなところを合わせて2−3回ありました。

ピンクテープがありますが、渡った後が難しく、すぐに切り返して急登を登ります。

倒木を越えて、最後の渡渉を越えたらあとは軽くザレた道を林道向けて登ります。

最後の渡渉後も渡ってすぐ右手の山側を登るので注意。
少し赤テープが離れているのでロストしやすいです。

最後の最後にきつい登りが来るととても脚に来るものがあります。

あとがたり

烏帽子山をぐるっと周回コースで歩いてみました。

こちらは発展コースで営林署跡から矢筈山へのコースを歩いて落合峠に戻り、八の字周回する方もおられるのですが、いやぁ健脚すぎてすごいですね……。

最後に登りが来たおかげでだいぶ歩きごたえがありましたが、実際は5時間程度のコースであり、展開に富んでいて眺望も良く、とても好きな山行となりました。

元々ピストンでもアップダウンの激しい山なので、周回もおすすめです。
後半部分の落橋や渡渉の際は、足元や条件に十分ご配慮の上臨んでくださいね。

それではまた次の山でお会いしましょう。

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