蟠蛇森【四国百名山】
こんにちは四国グラフィです。
今回は高知県の四国百名山、蟠蛇森(ばんだがもり)についてお届けします。
※この記事の元になった登山は2022年1月、2021年8月です。
蟠蛇森について
標高770m
高知県須崎市
四国百名山
蟠蛇森は高知県須崎市にある四国百名山で、山頂付近は県立自然公園に指定されています。
770mの低山ながら、山頂展望台からは須崎湾を含む太平洋を見通すことができる眺望の良い山です。
須崎湾の海上から見るとこの山はうず高くそびえる須崎市の最高峰で、帰港する漁師さんの目印にもなっているんだとか。
名前の由来は、美女に化ける大蛇が住民を脅かしていた伝説から来ているそうです。
早速ご紹介していきましょう。
2つの登山道
蟠蛇森に一般的に登られているルートは2つあります。
ここでは経由地の名前から朽木峠ルート、桑田山ルートと呼ぶことにします。
①朽木峠ルート
坂本龍馬脱藩の道でも知られる朽木峠の関所跡を経由して登るルートです。
佐川町川ノ内組より山道に入り、朽木峠を経て北西から山頂を目指します。
コースタイムはゆっくり歩いて90分ほど。
蟠蛇森登山口付近(川ノ内組)
https://goo.gl/maps/AJGQ8bvmVHHfG4TX9
②桑田山ルート
南東に位置する桑田山神社付近を起点として、まず集落と畑の間を通って登山道に入り、林道を歩きつつ山頂を目指すコースです。
電波塔を目印に山道には入ってからは70-80分ほど、登山道までの道が30分程度はかかります。
桑田山神社駐車場
https://goo.gl/maps/MgAPASAj21WXFiVq5
おすすめは①朽木峠ルート
どちらも手軽に登れるのですが、僕のおすすめは①朽木峠ルートです。
②は桑田山神社に駐車スペースがある点は良いのですが、登山道に入る鉄塔前までの生活道路で民家のすぐ脇や畑のそばを通ることになります。
また藪で覆われていて通行困難だったり閉鎖されていたりする場合があるため、その場合は林道を迂回する必要があります。
山道に入ってからも林道歩きがあるため比較すると①をおすすめします。
ただし②で通過する桑田山集落付近は雪割り桜という早春に咲く桜で知られており、時期によってはそちらを楽しめるメリットはあります。
桑田山神社へのお参りもできますし、そうだ山温泉 和も近くで営業していますので、これらを考慮して決められると良いでしょう。
どちらかから登り反対側へ下山して、舗装道をぐるりと歩いて戻ることも十分可能です。
というわけで今回は、
①朽木峠を通るルートをご紹介します。
アクセス
蟠蛇森への登山道入り口は佐川町川ノ内にあります。
須崎市もしくは佐川町側より斗賀野トンネル付近から脇道へ入り川ノ内分岐を西方向へ。
緩やかな登りを舗装が切れる手前までゆくと、右手の坂の先に登り口があります。
駐車スペースはありませんが、路側帯が広い場所が手前にありますのでそこへ数台駐車可能です。
高速道路を用いるならば須崎東ICから降りて北上するか、伊野ICで降りて無料道路を通って佐川町方面へ向かうと良いでしょう。
トイレは朽木峠か山頂広場までありませんので、手前のコンビニなどで済ませておきましょう。
もしくは佐川町方面から向かう場合は斗賀野トンネル手前の龍王神社(通称タコ公園)にトイレと自販機があります。
登山開始
まずは舗装道路の緩やかな登りを歩いていきます。
お大師さまと書かれたお地蔵さまが入り口目印です。
朽木峠へと続くこの道は、坂本龍馬が脱藩1日目に歩いた道として歴史ファンが足跡を辿るコースでもあり、またお遍路の道としても使われています。
今回登ったのは1月でしたが、よほど寒波が来ていなければ雪はまずないものと思います。
朽ちた看板を眼にしつつ、5分ほどで1度蛇行した林道と再度交わりますが横切って山道へ。
ここから朽木峠経由で山頂まで2.1kmの看板があります。
ここから朽木峠までの区間はやや足元が悪く、岩がゴロゴロ転がる登りを進んでいきます。
さらに15分ほど歩くと関所跡が残る朽木峠へ到達です。
朽木峠
龍馬脱藩の道として知られる朽木峠は、旧葉山藩への関所が残っており史跡として重要です。
佐川町斗賀野よりここを経由して津野町までを歩くツアー企画が2020年まで毎年開催されていました(2021年は感染症流行により開催中止)。
周辺には案内板のほか少し離れた場所に古いトイレ、座れる丸太と展望台が設置されています。
展望台からの眺めは樹林に遮られ良くはないですが、遠くに不入山(いらずやま)を眺めることができます。
関所をくぐり直進すると当時のままの手付かずの山道へ入りますが、蟠蛇森へはここを関所手前で左手に曲がります。
万が一門をくぐってしまったら彼方まで道が続くため間違いに気付きにくいので、事前に把握しておきましょう。
一息ついたら蟠蛇森へ向けて先を急ぎます。
蟠蛇森山頂へ
朽木峠の門を目の前に、左手の進路を進んでいきます。
ここからは見通しの悪い尾根道になりますが、赤テープが細かく貼られているため迷いづらいです。
関所地点より山頂までおおよそ1.5kmの看板があります。
登り始めて間もなく、諏訪様と看板の立つ小さな祠を目にします。
調べてもわかりませんでしたが、佐川町の諏訪神社関連の祠でしょうか。
この区間は一部道幅の狭いトラバース道を通り、崖のそばを通るところは気持ちばかりロープが貼られています。
もし雪が積もっていたり雨の後であれば注意して進みましょう。
時々看板が出ていますので従って進んでいきます。
序盤の急な登りを越えたら尾根に乗り、直角に右に曲がる箇所があります。
帰路で間違いやすいので看板を目印にして覚えておきましょう。
ここからはアップダウンしつつ、ペースを上げて気持ちよく歩けます。
朽木峠から山頂まではおおよそ50分程度。
山頂手前には分岐がありますが直進です。
右手に曲がると地図上では277mのピークへつながるようですが、無名峰らしいです。
山頂広場手前で道が開け、三角点が先に登場します。
さらに真っ直ぐ歩くと大きな展望台と共に蟠蛇森山頂広場へ到着です。
さて、山頂からの景色はどうでしょうか。
山頂からの景色
それでは展望台から撮影した写真をどうぞ。
山頂からの景色は素晴らしいです。
南側は須崎の街並みと須崎湾を一望できます。
周囲に立ち並ぶ電波塔もこう見るといい役割果たしてます。
須崎港をまっすぐ見てみるとこんな感じです。
また北西方向には石鎚山が綺麗に見えていますね。
こう見ると結構近い場所にあります。
素晴らしい眺めにあっという間に時間が過ぎます。
ベンチとトイレもありますのでゆっくり休憩して、下山は往路を戻ります。お疲れ様でした。
あとがたり
蟠蛇森を朽木峠ルートで登りました。いかがでしたでしょうか。
登山開始から下山まで約2時間半、歩行距離5.2kmでした。
難所もなく程よい歩行距離で気軽に楽しめると思いますし、山頂展望台からの景色は素晴らしいです。
夏場は鬱蒼とした森になりますので、少し気温が下がった季節の方がより適しているかもしれません。
日中は日当たりも良く、冬場でもハイキングを楽しめるでしょう。
僕は今度は雪割桜を観に桑田山に訪れたいなぁと思います。
また桑田山温泉も露天風呂がとてもユニークで、自然を感じられる作りになっておりお勧めです。
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ここまでご覧いただきありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
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