陣ヶ森【四国百名山】
こんにちは四国グラフィです。
今日は四国百名山のひとつ陣ヶ森についてお伝えします。
※この記事の元になった登山は2021年1月です。
陣ヶ森について
陣ヶ森
標高1013.3m
高知県いの町/土佐町
四国百名山
戸矢森
標高1078.2m
陣ヶ森(じんがもり)は高知県土佐町といの町の境界付近に位置する山で、四国百名山に数えられています。
工石山と共に県立自然公園を成しており登山道が整備されていますが、登山客は少なく比較的情報の少ない山です。
東は土佐町の峯石原、西はいの町の川窪地区まで東西のコースがあり、陣ヶ森の西には戸矢森(とやがもり)のピークがあります。
この一帯は四国の中央付近に位置し周囲を見下ろせる場所にあるため、戦国時代に陣地の取り合いの重要地であったことからこの名がついたとされています。
山道途中から眺められる高知市方面の山の展望も素晴らしいですが、何よりアセビの花が4月頃を中心として見頃を迎えることが特筆すべき点です。
日本有数のアセビ群生地として名が挙げられています。
※山頂看板には『戸矢森』、土佐町HPでは『戸矢ヶ森』と表記されておりますので、この記事内では前者で統一させていただきました。
登山ルート
土佐町ホームページでは陣ヶ森には5つの登山コースがあるとの記載も見られますが、一般的に調べてみてもこの峯石原~川窪のコース以外ほとんど情報は出てきませんでした。
トレッキングをされている方の部分的な記録を見ても2000年頃の時点でかなり藪漕ぎをしたり渡渉をしたりと大変な道のようです。
かつては周囲で牛の放牧が行われていたりしたようですが現在はそれらしき様子もなく、そういった事情で使われなくなっていったのかもしれません。
整備されているハイキングコースは上記の通り土佐町峯石原からいの町川窪地区までの道であり、近年の登山記録では峯石原からの記録が殆どです。
今回も峯石原から陣ヶ森~戸谷森まで歩いて往復することにしました。
片道90分もかからない軽登山となる予定です。
なおYAMAPの地図では峯石原登山口より戸谷森までのルート案内になっており、川窪地区の詳細はありませんでした。
必要な準備
陣ヶ森登山に関して特別な準備はほとんどの場合必要ありません。
アップダウンはありますが、陣ヶ森から戸矢森までの範囲で危険箇所はないでしょう。
冬場ならば少量の積雪に備えてチェーンスパイクがあれば十分だと思われます。
アクセス
峯石原登山口へは、県道6号線より林道峯石原線に入って終点駐車場まで3.5kmです。
6号線は高知県側からは高知市より鏡川沿いに北上することもできますが、走行に注意の必要な狭い林道です。
この道を通ってアプローチする四国百名山は他に雪光山(国見山)や稲叢山があります。
※四国百名山に数えられる国見山がもうひとつ徳島県祖谷にありますのでご注意ください。
高知県外からは高速道路を用いて大豊ICより国道439号線を西へ走り林道へ入ると良いでしょう。
林道峯石原線も舗装はされているものの小石や枯れ枝、落ち葉などが積もっていて走行に注意を要します。
また終点駐車場手前に狭く急な上り坂がありますので、大型車やセダンでは危ないかもしれません。
駐車スペースは5、6台ほどで、簡易トイレも設置されています。
周囲には店や自動販売機はありませんので買い物などは大豊町のコンビニか高知市内で済ませておきましょう。
登山開始~陣ヶ森
この日は快晴で11月というのにまだ日差しを浴びると暑いくらいの日でした。
登山口から陣ヶ森までは500m、時間にして20分足らずのあっという間の道のりです。
丸太で組まれた階段を登って進んでいきます。
下調べした10年ほど前の写真と比較すると、全体に背の高いササに囲まれており鬱蒼としている印象を受けました。
看板なども崩れていたり、すこし荒れているのかもしれません。
陣ヶ森頂上は看板と東家が示してくれています。標高は1013.3mの文字。
このコースは定期的に次の道標までの距離を示す看板が建てられており、歩行距離の把握にとても便利になっています。
次は750m先の丸山広場を目指して進んでいきます。
露岩の展望所へ
続けて歩みを進め戸谷森へ向かっていきます。
道は明瞭で一本道なため、ひたすら歩くのみです。
陣ヶ森からさらに15分ほどで丸山広場へ辿り着きます。
ここは丸太のテーブルがある休憩広場で、簡易トイレがあります。
案内板をみると戸矢森までは2500mと書かれており、おおよそ1/3の地点になりますね。
ここからアップダウンしながらさらに西へ進んでいきます。
真ん中を過ぎたあたりで、一度大きく高度を下げてまた登ります。
標高1040m地点あたりで岩の上から南側の視界がひらける天然の展望台が登場し、その前にベンチも置かれています。
ここは先行記録者様によると『露岩の展望所』と記されており、そう呼ばせてもらうことにしました。
ここは晴れていれば眺望は抜群で、かつて戦の要所であったことも頷けます。
正面南側には雪光山のピークが見え遠くは南嶺(高知市鷲尾山など)。
左側に視線を振ると工石山や徳島県側の山々も見通せます。
戸矢森にはベンチなどはありませんので、休憩をとるならばここが良いでしょう。
戸矢森へ
続けてアップダウンを歩いていくと、樹林帯に切り替わりほどなくして戸矢森へ到着です。
露岩の展望所から25分程度の道のりでした。
いつもの道標の下に小さな戸谷森のプレートがかけられていますので見逃さないように注意。
近くには三等三角点が設置されています。
このまま川窪地区までコースは続きますが、今回はここをゴールとしました。帰りは往路を歩いて戻ります。
補足 鉄塔展望台
戸谷森から更に西に歩いた後に川窪方面と島ヶ峰方面で分岐があり、左手島ヶ峰方面へすすめば鉄塔がある展望休憩所があるとのことです。
鉄塔展望台は石鎚山系までを見渡すことができる景色のいい地点ですので、余力がある方はここまでを目標にされると良いかと思います。
分岐で間違いやすいとのことですのでご注意を。
あとがたり
陣ヶ森・戸矢森はwebではなかなか情報の得られにくい山ですが、今回ご紹介したハイキングコースならば歩きやすく問題なく登頂を目指すことができます。
露岩の展望所からの眺めと春の花は素晴らしいものですので、是非春先のハイキングにご検討されてはいかがでしょうか。
またこの付近には瀬戸川渓谷や三樽権現の滝などの景勝地もありますので、合わせて土佐町で自然スポット巡りをしてみるのもよいでしょう。
僕も毎年紅葉の時期に写真を撮りに行っている好きな場所ですので、また別の記事でご紹介させていただこうと思います。
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それではここまでお読み下さりありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
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陣ヶ森周辺の四国百名山
近くの四国百名山には稲叢山があります。
新日本百名山にも選定され、見どころの多い初心者さんにもお勧めの山です。
“陣ヶ森【四国百名山】” に対して2件のコメントがあります。
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