石鎚山 成就ルート冬季(後半)【日本百名山】
こんにちは四国グラフィです。
冬の石鎚山の登山記録、後編をお送りします。
前回は2時間ほどをかけ、二ノ鎖元小屋まで到着しました。
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前半のあらすじ
前編をまだお読みなってない方はこちらからどうぞ↓
アクセスやルートについてもこちらの記事でまとめています。
二ノ鎖迂回路~山頂
さて、ここからが最大の難所になります。
元小屋を過ぎたらすぐに右手に折れ、鎖場の迂回路に入っていきます。
この日は前日の降雪のため雪が軽くふかふかでした。
トレースはあるものの、それを指標にしても雪が柔らかく沈み込み、足を運ぶのが怖いです。
おそらくアイゼンがないと撤退だったと思います。ピッケルも必需品。
なお、帰り道にお会いしたチェーンスパイクで来られていたお兄さんはここで引き返したと仰っていました。
滑落を回避することを第1に少しずつ乗り越え、ゆっくり進んでいきましょう。
おそらく秋に登った際の3-4倍の時間がかかりました。
三の鎖の迂回路は直前に比較するとましに思えますが、鉄板とパイプで組まれている道が凍って剥き出しになっており、これもまた注意が必要です。
特にアイゼンが網目に刺さると抜けにくいらしいので、そろりそろりと歩きながら進みます。
何度か尻をつきながらもどうにか最後の段差を登り終えたら、石鎚山山頂(弥山)へ到達です!
まずは右手側の二ノ森方面の景色が気分良く出迎えてくれます。
山頂はまだガスに囲まれ風も強く、軽く吹雪いていました。
体を冷やさないように注意しながら一休みします。
山頂から見る二ノ森が大変美しい。
僕のこの日の登りは、登頂まで約3時間20分。
まぁまぁのペースで登れていたが最後の最後で時間を取られました。
さて、しばらく暖かいコーヒーで身を温めているうちに、山頂はガスが晴れ、天狗岳をとても美しく見ることができました。
それでは山頂からの景色をどうぞ!
山頂からの景色
奥に見えている尖った頂点が、石鎚山の最高地点、天狗岳です。
今でこそSNSを通じてたくさんの素晴らしい写真を目にすることができますが、やはり自分の目で見る雪化粧の石鎚山は言葉に言い表せない貫禄を感じます。
これを生で見ることができるのが、登山の最大の魅了だなと思います。
天狗岳へ
天狗岳は3つある石鎚山のピークの1つで天狗岳こそが石鎚山の最高地点、標高は1982mです。
つまりそこが四国最高地点及び西日本最高地点となるわけです。
それは行くしかないというところですが、弥山より天狗岳の道は一部ナイフリッジの岩場を登り進んでいくことになります。
平たくいうと断崖絶壁の頂上を進んでいくようになります。
当然、万が一転落すると落命する可能性が高いです。
滑って転ぶととても危険ですので、自信がある場合のみ目指すようにしてください。
しばらく様子を見ていましたが、ガスが晴れたのちに風も落ち着いたので天狗岳にも一走りしました。
弥山から短い鎖伝いで尾根に乗り10分程度慎重に進んでいきます。
雪があるので岩から降りる際なども足に優しくてよいですが、くれぐれも足元には注意。
すれ違いも含めて、山頂にはおおよそ10人程度がおられ、皆さん天狗岳まで行っておられました。
天狗岳から弥山山頂を振り返った景色がこちらです。
なお、愛機の一眼レフが寒さによるものだと思いますがエラーで途中で動かなくなってしまいましたので、この日の撮影はiPhoneを主にしています。
こんな場合のためにカイロなどがあれば良いなぁと後で気付きました。
まず手袋を外すことはないので、手を温めるのには使えないのですけどね。
※追記 携帯電話のバッテリーを温めるのには向かないと大手通信会社が解答しているようです。やむを得ない場合のみ自己責任で行なってください。
下山開始
さて、石鎚山ロープウェイは終発17時なので、山頂でゆっくりしたかったのですが早めに下山開始です。
登りの時は散々苦労してきた迂回路のトラバースも、下山時はとてもスムーズに通過できます。
もちろん滑落せぬよう谷の側では注意を払いながらですが、雪のクッションがあり足早に降りることができました。
これは新鮮でなかなか面白い。周りの下山している皆さんも足取りがめちゃめちゃ軽かったです。
下山時はガスが切れており夜明け峠からの逆光の山頂も拝むことができました。
遥拝の鳥居から成就社手前の登りが最後の最後に立ちはだかるも、ゆっくり進んで越えます。
降りは実に2時間程度で山頂駅まで帰り着き、4時のロープウェイで起点へと戻ることが出来ました。
下山までのタイムは6時間41分、歩行距離は8.8kmでした。
あとがたり
というわけで冬の石鎚山登山をお伝えしました、いかがでしたでしょうか。
さまざまな定義はありますが、1-2月は一般に厳冬期と呼ばれ、雪山の中でも特別に準備が必要になりますので、初心者の方はくれぐれも調査と準備の上で挑戦してくださいね。
その前日などの山の情報は、各種気象情報はもちろん、YAMAPなどの登山記録アプリでも共有されていますので、当日の朝まで確認を怠らないようにしましょう。
リスクを伴うものでもありますが、雪山は登山を一層魅力的なものにするロケーションです。
厳冬期こそ本番だという登山愛好者の方も多いのも頷けます。
白銀の石鎚山の景色を、まだ登ったことのない方にも肉眼で見ていただきたいなと思います。
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それではここまでありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
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