東宮山・天行山【四国百名山/徳島】
こんにちは、しこぐらBLOGの四国グラフィです。
この記事では徳島県の東宮山・天行山について、登山に必要な情報を写真や動画とともに纏めています。
※この記事の元になった登山は2025年6月です。
概要と見所

(とうぐうさん)
標高1091m
徳島県美馬市・神山町
四国百名山
※画像右
天行山
(あまぎょうさん)
標高925m
※画像左
東宮山は徳島県神山町と美馬市小屋平の境に位置する山で、四国百名山のひとつに数えられています。
壇ノ浦の合戦で敗れた平家残党が安徳天皇と共にこの地に逃れ御在所を置いたとされる山で、頓宮地(とんぐうち) であったことがその名の由来であるとの説があります。
現在は東の山腹に東宮神社・春宮神社が建ち、山頂にはその奥の院として祠が2つ建っています。
天行山は東宮山より西に連なる山で、こちらは弘法大師(空海) にまつわる伝承が残されています。
山頂直下には天行山窟大師という岩壁に掘られた大師像があり、現在はそれを塞ぐように太子堂が建っています。
※名称や表記が資料・書籍により異なるため参考まで
太子堂へは登山道として歩かれるトラバース道のほか、直登する古い石段があり、いつからあり誰が作ったのかなど一切が不明で、一夜建立階段と呼ばれているそうです。
空海信仰の中で築かれたものと推測されますが、ミステリアスな信仰の山として趣が深いです。
登山口とアクセス
東宮山・天行山は合わせて歩くのがおすすめです。
その登山口は剣山を望む眺望でも有名な川井峠が代表的です。

この付近は私有地で駐車禁止

公営の無料駐車場があります
トイレほか 設備はありません
川井峠の鳥居付近は春には枝垂れ桜でも有名です。
毎年4月初中旬あたりが見頃になるそうですが、風雨で散るなど全開期は短く、登山に合わせて見ることができたらラッキーです。
Google Map
アクセスは自動車が無難です。
高速道路脇町ICまたは美馬ICより国道193号線で南へ。
国道438号線に出たらヘアピンカーブで右手へと曲がり、西へ進みます。
林道を走り、川井トンネルを越えるとすぐ左手に舗装された駐車場があります。
脇町ICから川井峠まで約1時間弱。
登山コース紹介

約3時間30分、6.2km
- 川井峠より登山道へ
- 太子堂(天行山窟大師) 前の休憩所
- 天行山山頂 (登山口から45分)
- 縦走路へ入り天行山分岐へ
- 東宮山方面へ 一部植林帯を歩く
- 山頂/東宮・春宮神社の分岐看板を直登
- 東宮山山頂 (2時間)
- 東へ降り東宮・春宮神社へ
- 分岐へ戻る
- 天行山分岐から川井峠へ (3時間30分)
登山記録
それでは実際に天行山・東宮山へ登った際の記録をお届けします。
天候は快晴、午前10時頃の出発です。
平日の駐車場には数台の先行車あり、山中では誰とも出会わなかったため、自生のお花を目当てにした南の富貴山へのハイキングの方かもしれません。

(ベニバナヤマシャクヤク?)
太子堂(天行山窟大師) まで

まもなく登山道が現れます

天行山ではところどころこのような地形あり

太子堂を通過した先で合流する道と思われます
初めて登る場合は左のトラバースへ


まもなく太子堂へ

太子堂の直下になります

一夜建立階段の登拝を詠んだ歌碑も

弘法大師であるとの伝説なのでしょう



厳かで趣深い場所です
ここから短い急登のあと天行山へ
天行山山頂へ


かつて山頂に何かが祀られていたのでしょうか

朽ちた標杭に代わり小さなプレート
川井峠から50分ほどで到着

落ち着くスペースがあります
展望はありません
休憩ののちに東宮山へ向かいます
山頂標識に向かって右手奥より
東宮山へ

緩やかなトラバースで歩きやすい道です

川井峠・東宮・天行山へ
降りはここから登山口へ戻ります

スギやマツ、アセビなど
一部ブナらしき広葉樹もあります

何ヶ所か登山道の掲示もあり

このあたりから東宮山の尾根へ乗る

きちんと看板があります
信仰の山は安心です

山頂を迂回して東宮・春宮神社への道も
ありますが少し荒れていました

20分ほど登れば山頂です
東宮山山頂

東宮御所神社(神山町側)

元々ひとつの神社でしたが
集落間で分たれたとの説があるそうです

2つの祠の背後のうず高いところに

"春宮山"
1090.62m

このピラミダルな山は焼山寺山
四国遍路の難所として有名
東宮・春宮神社

20分も歩けば境内に出ます


こちらは春宮神社
金属製の鳥居

共にとても立派です


林道のそばに眺めのいい場所あり

三角点名が春宮山なのも興味深い


旭ヶ丸・高鉾山系

川井峠方面へ
一部細いトラバースや倒木あり

帰りは道なりに鳥居のそばまで降りてきます
お疲れさまでした
あとがたり
信仰と歴史の山、東宮山・天行山でした。
調べてみるまでは枝垂れ桜の印象が強かったですが、実際に足を運んでみると驚くほど厳かで趣がある山でした。
現在の美馬市木屋平は剣山信仰において信徒が歩き集った地ですが、東宮山はこちらも信仰の山高越山から剣山の間に位置している要所の山でもあるそうです。
周囲からは頭ひとつ抜けるピラミダルで深い谷を持つ山容からも、重要な信仰の対象のひとつであっただろうことが推測されます。
数々の伝承がありながらもミステリアスな部分も多い東宮山、さまざまな考察をされている方がおられますので、登山の際の予習では併せて調べてみてくださいね。
それでは今回もお読みいただきありがとうございました。
また次の山でお会いしましょう。
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