寒風山 (冬季)
こんにちは四国グラフィです。
本日は高知県の人気の山、寒風山についてお伝えします。
年間を通じて美しい山ですが今回は1月の冬寒風の景色をお届けしています。
※この記事の元になった登山は2023年1月です。
Contents
寒風山 概要
寒風山(かんぷうざん)
標高1763m
高知県いの町
四国百名山・百山
寒風山について
寒風山は高知県いの町および愛媛県西条市の県境に位置する山で、高知県の山の中でも高い人気を誇る四国百名山のひとつです。
瓶ヶ森から東に続く稜線上にあり、二百名山笹ヶ峰と三百名山伊予富士の間に位置し、これらの山々の例に漏れず山頂ではパノラマの眺望が得られます。
山名の由来
山名の由来は不明だそうですが、かつてはさむかぜやまと呼ばれていたとか。
伊予富士との間の桑瀬峠は季節風の通り道で、山頂へと至る稜線上も冷たい風が吹き付けます。
特に笹ヶ峰に向かう北面の尾根道は大変冷え込みます。
現在はいの町と西条市をつなぐ国道194号線上に新寒風山トンネルが開通しており、登山をされない方でもその名に聞き覚えがあるでしょう。
自然環境保全区域
山頂周囲はシコクザサに覆われ、稜線上もブナなどの天然林が見ものです。
寒風山より平家平にかけての笹ヶ峰を中心とする山稜部は笹ヶ峰自然環境保全区域に指定されています。
登山口案内
寒風山登山口
寒風山登山では、旧寒風山トンネル南口付近の登山口から登るのが一般的です。
登山口には駐車場とトイレが整備されています。
駐車場から桑瀬峠付近までは主要会社の電波も入ります。
駐車場は混雑することも多いですが、手前徒歩5分程度の場所に予備の駐車スペース(臨時駐車場) があり、そちらまで全て埋まることはほぼないでしょう。
かつてあった寒風茶屋は閉業となりましたが、不定営業のCAFE BASEがカフェ営業していることも。
なおCAFE BASE前のスペースは一般登山者の駐車場利用は禁止なのでご注意を。
※俗に裏寒風と呼ばれる旧トンネル北口より登る方もおられますが、立入禁止のテープ越えを含む危険ルートです。
アクセス
国道194号線の寒風山トンネル南出入口付近から東側道に入り、林道を登ってゆきます。
寒風山・瓶ヶ森林道へ青標識で案内があります。
そのまま道なりにUFOラインこと瓶ヶ森林道ゲート手前に登山者用駐車場と登山口があります。
冬季は冬用タイヤが必須ですが、UFOラインの通行止め期間でも登山口まで車でアプローチできるので冬季でも登山客は比較的多いです。
GoogleMap
寒風山登山口コース
まずは稜線上の桑瀬峠へと登り、東方向へ尾根道を伝い山頂へと向かいます。
終盤はロープ場に梯子が多く登場し、急な昇り降りがありますが終始道は明瞭で迷うことはないでしょう。
山頂まで無雪期でおよそ2時間20分程度のコースとなります。
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登山記録
臨時駐車場へ車を置いたら登山口へ向かいます。
個人的に久しぶりの冬季登山で、タイムを気にして夜明けと同時にスタートです。
寒風山登山口
トンネルとゲートの間にあるCAFE BASE傍の看板が登山口の標です。
桑瀬峠までは特に序盤で大きな段差がありロープを掴みながら登ります。
雪が積もっているとむしろ足には優しいですが、滑らぬようにチェーンスパイクを装着しています。
順調に登っていると朝日が追いついてきました。
陽があたっていれば冷えることなく快適に進んでいけます。
桑瀬峠までは本来50分程度の道。
積雪があってもさほど変わらず順調に登れるでしょう。
峠手前で西壁を眺められるトラバースへ入りますが、その手前で看板が出ています。
ここから南方面への眺めが良くなり、朝の日射しを受けながら桑瀬峠へ到着です。
駐車場より約1.4km 60分の道のりです。
桑瀬峠
桑瀬峠は、伊予富士と寒風山への道が分かれている稜線鞍部の広場です。
ゆったりとしたスペースがあり多くの方がここで一休みしています。
周囲は濃いササ原に包まれていますが、この時期は一面雪野原です。
到着したら右手に寒風山の姿が遠目に見えています。一息入れたら案内に従って進んでいきましょう。
ここから積雪が深くなりますのでアイゼンに切り替えています。
寒風山へ
ササ原の間で深くなった雪の道を歩いて標高を上げてゆきます。
桑瀬峠までもなかなかの登りが続いていますが、尾根道でも終始登りが続きます。
段々と積雪は深まりますが、左右をブナなどの自然林に囲まれて霧氷が大変美しい。
日光も柔らかくまだ溶ける前の霧氷を楽しめるこの時間は至福のひとときです。
地図上では寒風山トンネル(新) が通る直上あたりまで登ると、振り返って伊予富士方面がよく見渡せます。
尾根道中盤を過ぎたところで梯子やロープが登場するのが印象深いポイントです。
登ったかと思えば尾根北面に回り一瞬降る場面もありますが、ここのトラバースだけは注意して降りましょう。
元々道幅も狭いところです
この日は1番歩きで誰にもすれ違いませんでしたが山頂までしっかりトレースは残っていました。
山頂直下で再びなだらかなトラバースへ出ると、山頂はもうすぐです。
山頂手前から振り返って
終始夏道とほとんど歩くべき道は変わりませんのでGPSも活用できます。
桑瀬峠より1時間20分で寒風山山頂へ到着です。
トレースに助けられ、夏山とほぼ同じタイムで登頂できました。
寒風山山頂
寒風山山頂は広々としたスペースがありますが、秋口などは混雑するかもしれません。
雪がなければ少し降った先でも休憩することができます。
東方向には笹ヶ峰、ちち山、冠山、平家平など。
西方向には伊予富士、手箱山、筒状山、石鎚山、西黒森や瓶ヶ森など。
条件が良ければ四国山脈の中核を成す錚々たる山々を眺められます。
南には稲叢山や工石山などの高知県の山が眺められます。
山頂からの景色
山頂で撮影した写真はこちらです。
撮影機材
Canon EOS 6D mark2
Canon EF24-70mm F2.8L ⅱ USM +CPL
動画:寒風山山頂より
下山
山頂より縦走しない場合は往路を戻り起点へ帰ることになります。
寒風山から桑瀬峠まではこれまで越えてきた梯子の場面などが急な降りになりますので注意して戻りましょう。
お疲れ様でした!
参考コースタイム
寒風山臨時駐車場
~寒風山登山口 (5分)
~桑瀬峠 (60分)
~梯子登場まで (40分)
~寒風山山頂 (40分)
行動時間 2時間40分 (往路のみ)
歩行距離 2.7km
寒風山からの縦走路
寒風山より東へ稜線を渡ると日本二百名山の笹ヶ峰へ至ります。
積雪がなければおよそ1時間30分ほどの道です。
また桑瀬峠まで引き返したあとに伊予富士に登頂し寒風山登山口へ下山することもできます。
今回、実際には笹ヶ峰に縦走してから笹ヶ峰南登山口へ降り、車道を歩いて起点へと戻っています。
行動時間は7時間30分、休憩込みで9時間ほどの山行でした。
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あとがたり
高知県の人気山、寒風山についてお届けしました。
序盤から終盤まで展開のある山道と四季折々の自然は魅力たっぷり。
とても四国の山らしい山で、初心者から熟練者まで広くおすすめできます。
秋の紅葉時期が登山客のピークですが、冬の雪景も素晴らしかったです。
冬山は専用の装備や相応の経験が必要になりますので、ぜひ十分な準備のもとで挑戦してくださいね。
それでは今回もお読みくださりありがとうございました。
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