大麻山・象頭山 【香川/四国百名山】

こんにちはしこぐらBLOG の四国グラフィです。

今回は香川県善通寺市・琴平町にまたがる"こんぴらさんの山"、
大麻山(おおさやま)象頭山(ぞうずさん) についてお届けします。

※この記事の元になった登山は2022年6月です。
大麻山と表記される四国百名山には徳島県鳴門の大麻山(おおあさやま)がありますのでお間違えないようにご注意ください。

基本情報

出釈迦寺奥院 (我拝師山) より
飯野山より左奥に
象頭山〜大麻山

大麻山 (おおさやま)
標高616m

独立峰としては香川県1位の標高
香川県善通寺市
四国百名山・百山

※"こんぴらさんの山" は琴平山・象頭山・大麻山からなる山塊です

大麻山と象頭山

主に本記事で紹介するのは、四国百名山に選定されている大麻山についてです。

大麻山の含まれる山塊を琴平山と呼んで、東西をそれぞれ象頭山・大麻山と呼ぶとされていたり、

西側山頂を大麻山、東側を象頭山(ぞうずさん)、さらに東の金刀比羅宮寄りの山域を琴平山と呼ぶ、という解釈があったりします。

瀬戸内海国立公園・天然記念物としてはこれらの山塊をまとめて象頭山 として登録されているそうです。

山名の由来

大麻山は古代の麻の生産地であったことによるそう。

善通寺市大麻町の大麻神社は象頭山の北東麓に位置し、当国に麻を伝えた忌部氏が太玉命(ふとだまのみこと) を麻の神として祀ったことが由来とのことです。創建年代は不詳。

象頭山は琴平街道より眺めたときに象の頭に見えるからとのことで、
歌川広重の浮世絵では象の目に当たるところに金刀比羅宮が描かれています。

"讃岐象頭山遠望" で検索してみましょう。

"讃岐のこんぴらさん"

金刀比羅神社参道石段
大麻山へはこの石段を越えていきます

琴平山東側中腹に金刀比羅宮(ことひらぐう)が建立されています。
有名な讃岐のこんぴらさんですね。

こんぴらさん参りからその奥の登山道で大麻山へ登る方はごく一握りであり、
表参道以外では静かな山歩きを楽しめるでしょう。

金刀比羅宮は全国に点在する金刀比羅(金比羅、琴平)神社の総本宮です。
現在は海の守護神として信仰を集めています。

四国の方には『(讃岐の)こんぴらさん』といえば伝わるでしょう。

Wikipediaより引用

金刀比羅宮(ことひらぐう)は、香川県仲多度郡琴平町象頭山中腹に鎮座する単立神社である。明治初年の神仏分離以前は金毘羅大権現と称し、通称は「讃岐の金毘羅さん(さぬきのこんぴらさん)」で知られる。明治初年以降に神社になってからの当宮の通称は「金比羅さん」である。(中略)

明治初年に神仏分離・廃仏毀釈が実施されて、金毘羅権現の奉斎は廃止とし大物主を主祭神とする神社となり、神社本庁包括に属する別表神社、宗教法人金刀比羅本教の総本部となった。全国に約600ある金刀比羅神社、琴平神社あるいは金比羅神社の総本宮である。

当初はあらゆる分野の人々に信仰されていたが、19世紀中頃以降は特に海上交通の守り神として信仰されており、漁師、船員など海事関係者の崇敬を集める。時代を超えた海上武人の信仰も篤く、戦前の大日本帝国海軍の慰霊祭だけではなく、戦後の日本特別掃海隊(朝鮮戦争における海上保安庁の掃海)の殉職者慰霊祭も毎年、金刀比羅宮で開かれる。境内の絵馬殿には航海の安全を祈願した多くの絵馬が見られる。金毘羅講に代表されるように古くから参拝者を広く集め、参道には当時を偲ばせる燈篭などが今も多く残る。

金刀比羅宮は奥社(奥の院) までで実に1368段もの石段がありますが、連日多くの参拝者で賑わっています。
最近では外国からの旅行者の方も多く見かけますね。

またその麓も琴平温泉街として、香川県を代表する行楽地です。

この一帯は景観も美しく見どころもたくさんありますので、日程に余裕があればぜひ琴平温泉街で一泊して善通寺を満喫していただければと思います。

なお近くには空海トレイルで有名な善通寺五岳山もあり、うち我拝師山は四国百名山に数えられています。

こんぴらさんへのアクセス

大麻山登山・金刀比羅神社への参拝は
自動車もしくは電車バスなどが利用できます。

JR琴平駅、駅内にセブンイレブンもあります

自動車の場合

自動車では善通寺ICで下車して南へ20分ほどです。
参拝者向けの貸駐車場が多数あります。

琴平町内は一方通行があり通行人も多いため注意しましょう。
個人的には琴平駅付近にあるコインパーキングが落ち着いておりお勧めです。

電車・バスの場合

電車はJR土讃線琴平駅もしくは琴電琴平駅が最寄り。

自動車とさほど変わらぬ利便性があり、実際に参拝や温泉旅行のために利用されている方も多く見かけます。

参考 → JR四国琴平駅

バスは、高松空港からの空港シャトルバスにてこんぴら参道口Kotoriで下車することができます。

参考 → kotobus-express

大麻山登山口

主な登山口は

  • 金刀比羅宮奥社
  • 牛屋口

の2ヶ所です。

金刀比羅宮奥社

本宮よりさらに奥へ進み30分ほど石段を歩いた先が奥社(おくしゃ/おくのやしろ)です。
名称は嚴魂神社(いずたまじんじゃ) 、断崖に掘られた天狗と鴉天狗などが見所のパワースポットです。

なお、こんぴらさん石段は表参道より本宮まで785段、奥社までは1368段あります。
ウォームアップというには少し本番感がありますね。

奥社鳥居手前の谷側手すりに『大麻山登山口』の看板があり、ここが登山口となっています。

牛屋口

牛屋口は大麻山・象頭山のほぼ南端に位置します。
琴平山より登り象頭山へ、その後尾根伝いに大麻山へと歩きます。
その後奥社へ向けて歩いて表参道を歩くといわゆる"裏参り" という歩き方になりますね。

登山口には目印になる坂本龍馬像が建っています。

参道105段石段の地点、鳥居の下左手にある『四国のみち』の看板を目印に分岐。
左手に入って歩くこと15分ほどで牛屋口に到着します。

牛屋口からは序盤の40分ほどは急な山道の登りとなり、こんぴらさん参りとはガラッと雰囲気が変わります。

取り立てて危険な訳ではありませんが、ある程度登山に慣れている方向けです。

その他のコース

登山者以外の方は自動車でも大麻山山頂付近まで登ることができます。

大麻山キャンプ場へ

JR善通寺駅方面から車道で大麻山の山頂展望台手前まで登ることもできます(チェリーライン) 。

大麻山キャンプ場野田院古墳展望台 などをドライブついでに楽しむこともできるでしょう。

JR善通寺駅などから歩いて大麻山へ登り縦断して金刀比羅宮を目指すこともできますが、車道歩きは2時間を越えますのでお好みで。

トレイルランをされる方などはキャンプ場まで車で来てぐるりと走られる場合も多いようです。

大麻神社からの直登

記事中でも軽く触れてありますが、象頭山北東の麓にある大麻神社よりと直登で登る道もあるようです。

かなりの急登になりますが、奥社付近まで登ったあと琴平山・象頭山の間の広場に出る道が続いているようです。

軽くのぞいてみたら踏み跡はしっかりあるようなので次回歩いてみる予定です。

登山コース紹介

大麻山・象頭山の登山道は、並行するように南北2本の道がある形になっています。

北面にあるトラバース道を工兵道と呼び、奥社から繋がっている道になります。

南の道は大麻山〜琴平山を繋ぐ尾根の道であり、こちらは大部分が舗装されており大麻山山頂付近には電波塔などが立ち並んでいます。

工兵道と尾根道は、下に示す地図以外でも繋がる道が複数あり現地の看板で案内がありますが、急な登り降りであることがほとんどです。

特にこだわりがなければ龍王社を中心として行き来するのが良さそうに思います。

登山マップ

①奥社 - 龍王社 - 大麻山コース

  • こんぴらさん表参道
  • 105段地点(牛屋口との分岐点)
  • 金刀比羅宮 本殿
  • 奥社・大麻山登山口
  • すぐの分岐で左折し登りへ
  • 龍王社到着
  • 尾根へ出て象頭山へ
  • 引き返し大麻山山頂・展望台へ
  • 下山開始・龍王社へ戻る
  • 往路とは異なり工兵道中央分岐へ降りる
  • 葵の滝広場へ
  • 奥社・大麻山登山口へ戻る
  • こんぴらさん石段を降りる

比較的スマートに大麻山を目指す道筋です。
初めて登る場合や、登頂に重きを置く場合はこちらをお勧めします。

奥社から大麻山登山口に入りすぐの分岐から龍王社へ登り、両山頂へ登頂します。

降りは龍王社から工兵道中央分岐へ降り、葵の滝広場を経由して奥社へと戻ります。

こんぴらさんの石段も含めるとおよそ4時間弱のコースです。

今回の記事ではこちらの歩き方を紹介しています。

②牛屋口・裏参りコース

牛屋口から琴平山・象頭山へ直登する歩き方です。

下の画像ではその後はぐるっと余すことなく歩く計画にしていますが、工兵道の北部はトラバース道で道幅の狭い部分もあり、滑りやすいのでご注意ください。

もちろん龍王社を経由して降りたり短縮も可能です。

およそ6時間から6時間半程度のコースです。

こちらの裏参りで歩いた記事はこちら↓

こんぴらさん"裏参り"【琴平山・象頭山・大麻山】

この記事では"こんぴらさんの山" 象頭山・大麻山登山について、牛屋口登山口からの"こんぴらさん裏参り"コースについて紹介しています。見所たくさんのこんぴらさん、写真…

登山記録

こんぴらさん表参道よりスタートです。

この記事では金刀比羅宮奥社より象頭山、大麻山を目指します。

こんぴらさん本殿・奥社まで

大麻山登山口より龍王社へ

象頭山へ

もっと進むと琴平山山頂部ですが、以降は森の中になるのと、特に山頂に目印がないのでここで引き返し大麻山へ向かいます。

大麻山へ

帰りは往路のように龍王社を経由して奥社へ戻るのがわかりやすいです。

さらに直進してキャンプ場付近で折り返し工兵道を歩き切ることもできますが、降る道がかなり急だった覚えがあります。

葵の滝広場・屏風嚴

奥社まではもう少しです。
お疲れ様でした。

こんぴらさん表参道入口からスタートして起点に戻るまで
今回は急いで歩いて3時間40分程度でした。

大麻山は速い区間は平地に近くとにかく速いので、
4時間程度で計算しておくと良いかと思います。

Photography&Movie

展望所の景色や、葵の滝広場の風景など

あとがたり

こんぴらさんの山、大麻山・象頭山登山についてご紹介しました。

こんぴらさんは登ったことがあるよ! という方でも金刀比羅宮または奥社の奥に続く道まで歩いたことのある人は少ないのではないでしょうか?

琴平は大麻山・金刀比羅宮以外にも温泉地・レトロな街並み等含めて見所がとても多い場所で、一度で堪能するのは大変です。

四国を愛する皆様は、きっと繰り返し訪れる場所になること請け合い。
ぜひおすすめの楽しみ方など、ご意見ご感想お寄せください。

それでは今回もお読みいただきありがとうございました。

また次の山でお会いしましょう。

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ver1.0 2022.6.22.
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